「2002年はボイス」、VoIP時代を先行するNTT-ME

2001/12/26

池田茂社長 企業へのIP電話の浸透は始まっているという

 エヌ・ティ・ティ エムイーは12月25日、Web会議サービス「TOCSR」をASP形式で提供することを正式に発表した。

 TOCSRはVoIPプラットフォームをベースとし、インターネットを介して遠隔地にいる複数の参加者が会議を行えるサービス。同社が米ウェブエクス・コミュニケーションと提携して提供するもので、参加者はブラウザがあれば認証を行ってログインできる。企業別に用意された専用のポータル「マイクロサイト」上で操作し、ファイルの共有も可能。

 ファイアウォールの内外を問わず通信が可能なほか、カメラを接続しての映像配信機能やチャット機能もある。

 同社によれば、同サービスは10月に提供を開始し、すでに4000社に導入済み、今月中には6000社に達する見込みだという。TOCSRと併せて、音声会議サービスも提案しており、組み合わせにより文字や画像に加え音声も交えた通信も可能になるという。

 TOCSRの料金は、初期費用が19万5000円、使用料は「スタンダード」が月額1万6600円(1席)から。

 この日、説明を行った同社代表取締役社長 池田茂氏は、同社の2002年への展望として“ボイス(音声)革命”を発表した。ブロードバンドで最初に利用されるアプリケーションは(映像ではなく)ボイスとして、「2002年はまず、ボイスが動く」と池田氏。ソフトバンク・グループが先日、ADSLに続き、IP電話でも大々的な発表を行ったが、同社では、「実績、品質、サポート体制、高速IPネットワーク「XePhion」をはじめとした幅広い製品、自社のビジネスへの誇り」(池田社長)で差別化を図るとした。来年にはLAN直結型IP電話機の提供を開始するなど、VoIPで先行する意欲を見せた。

来年発売予定のLAN直結型IP電話。価格は未定だが、右が1万円前後、左のカメラ付きのものが3万円前後になる見込み

 

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