IIJ、広域LAN/VPNなどを統合運用管理するサービスを提供
2002/1/18
インターネットイニシアティブ(IIJ)は1月17日、インターネット/広域LAN/VPNなどの各種ネットワーク接続の統合管理に特化したサービス「Omnibus(オムニバス)」を2月1日より開始すると発表した。初期費用は30万円。月額基本料金は6ポート18万円より。
現在の企業システムは、インターネット、VPN、広域LANなどさまざまなネットワークから構成されている。実際、用途ごとのネットワークをスムーズかつ有効に運用するのは困難である。そこで「企業内IX(複数のISP同士をつなぐ接続ポイント)的なものをどうにかサービスで提供できないかと考えた」と今回のサービスのコンセプトを同社マーケティング本部副本部長 保条英司氏は語った。
マーケティング本部副本部長 保条英司氏 |
保条氏は続けて、「企業のネットワークには、ファイアウォール、複数のルータ、ファイアウォールの内側に基幹系のイントラネットがあり、外部からダイアルアップやリモートでつなぐ、などといった環境により、ネットワークそのものが複雑になっている。これを統合することが、今回のOmnibusの方向性でもある」と付け加えた。
さらに、同社システム技術部部長の歌代和正氏は、多様なネットワークの接続性、VPNが本格的に企業が導入に踏み切れない現状から、「普及を妨げている要因は何かと考えた場合、VPNの技術の問題ではなく、既存のネットワークにどのように取り入れていく仕組みがうまくできていない。これは、1つにはインターネットの利用帯域とイントラネットの利用帯域の違いがあることによる。これらのことよりOmnibusを考えた」という。
Omnibusとは、IIJデータセンター内に設置したOmniBase(オムニベース)と呼ばれる高可用性のスイッチング設備を中心として提供するネットワーク統合管理サービス。同サービスを利用することで、インターネット/イントラネット/VPNといった複数のネットワークサービスを同じポリシーによって運用できる。
OmniBase(オムニベース)とは、Omnibusを利用する際に必須となる基本サービスのこと。OmniBaseはスイッチで構成され、各種サービスを相互接続するポイントを提供する。各ポートは、VLANにより、グローバル/プライベート/DMZなどで用途ごとに複数のセグメントに分けて利用できる。信頼性は、二重化された設備構成により確保している。現在6ポート/12ポート/24ポートを用意しているが、今後ポート数を増やすことも検討しているという。
さらに、OmniBaseに接続し、ネットワークの統合管理を行うコンポーネントサービスとして、CWC広域LANサービス、VPNサービス(グローバルVPN、セキュリティプレミアムVPN、セキュリティスタンダードVPN、A-bone VPN)、ファイアウォール、データセンターサービス、そのほか侵入検知サービスなどを用意している(2002年1月現在)。「将来は、メールボックス、ウイルスチェック、コンテンツフィルタリングなどのサービスも行う」とシステム技術部部長 歌代和正氏はいう。
また、Omnibusで運用するVPNサービスは、通常のインターネット利用とは独立した帯域管理が適用され、IIJバックボーン内のVPN接続帯域に対して利用料金は発生しないとのこと。
[関連リンク]
IIJの発表資料
[関連記事]
IPv6導入への道(Master
of IP Network)
IPv6の拡張機能の目玉は「セキュリティ」「モバイル」対応
(Master of IP
Network)
ネットワークの品質を管理するシステム
(@ITNews)
社内システムとWebのインフラ管理を統合する新ツール
(@ITNews)
帯域幅から最大限の見返りを得るには
(@ITNews)
情報をお寄せください:
最新記事
|
|