「シェア2割は確保した」と健闘したAMD、
今年はHammerが登場
2002/1/19
日本AMDは1月18日、都内ホテルで記者発表会を行い、2001年の決算の概要と2002年の戦略について発表した。
2001年第4四半期の売上高は9億5200万ドルで、第3四半期と比べると24%増となった。中でもプロセッサの売り上げは、金額ベース(7億300万ドル、第3四半期比50%増)、数量ベース(780万個)と、いずれも過去最高の数字を残した。これに対して、フラッシュメモリの売り上げは、市場の大幅な冷え込みにより7%減となった。
2001年通年の売り上げは38億9200万ドルで、前年比16%減。しかし、半導体市場全体の売り上げが前年比33%減であり、半導体メーカートップ10(AMDは入っていない)の業績がいずれも20%〜50%減となっていることを考えると、AMDは非常に健闘した1年だったといえるだろう。
通年で見ても、第4四半期同様にプロセッサの売り上げが伸び、総売上数は3100万個(前年比16%増)、総売上額は24億ドル(前年比4%増)となっている。市場シェアについては、「いろいろな調査資料があるが、前年は16%だったが、2001年度はおおむね20%を確保した」と日本AMD取締役 吉沢俊介氏は述べた。
プロセッサ製品については、「プロセッサ開発には費用がかかるが、今後も積極的に研究・開発費に投資していく。研究・開発には7億ドル、設備投資に8億5000万ドルを投入する」(吉沢氏)とし、今後もシェア拡大に向けての開発は続ける模様。2002年第1四半期には、0.13μプロセスの最初の製品Thoroughbred(コード名)を投入し、2002年末までにはすべての製品群を0.13μプロセスに移行する。さらに、2002年後半には次世代プロセッサHammer(コード名)の投入を予定している。
シェア拡大の一環として、ノートPC向けのラインナップの拡充も図っていく。これまでAMDは、A4サイズのノートPC向けにMobile Athron 4、Mobile Duronを投入していたが、2002年はB5サイズノートPCに向けた製品も投入する。他社では、このカテゴリーのプロセッサはBGAパッケージで提供しているが、AMDは市場の動きの早さを勘案して、新たにマイクロPGAパッケージのものを開発し、提供していくという。「マイクロPGAパッケージの製品は、プロセスの0.13μへの移行が完了してからの出荷となる」とAMD 北アジアコンピュテーション製品グループ マーケティング本部長 サム・ローガン氏は語った。
また、同社は法人市場向けとして、新しい省電力テクノロジ「Cool‘n’Quietテクノロジ」の発表も行った。このテクノロジは、プロセッサのクロック周波数を動的に調整することで、ソフトウェアの性能ニーズと、PCに対する低温下や静音化を実現する。先に発表しているノートPC向けのテクノロジ「PowerNow!」とは異なり、プロセッサへの電圧供給は調整しないため、従来の電源ユニットのままで使えるというメリットもある。このCool‘n’Quietテクノロジは、すでに12月に日立が発表した「FLORA 330サイレントモデル」に採用されている。
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AMDの2001年第4四半期の決算についての発表資料
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