短期導入と低価格を実現した中小企業向けCRMソフト
2002/2/20
Active Elk Designerの開発画面 |
コムテックは都内で会見を開き、中堅・中小企業に向けたCRMソフト「eWORKS」を3月18日から発売すると発表した。
eWORKSは、StayFront社が開発したCRMソリューションで、コムテックが国内独占販売権を取得、直販および販売パートナーを通じて販売する。
同製品の特徴は価格と導入・カスタマイズの容易さ。eWORKSは、eWORKSエンジンを中核に、クライアント/サーバ環境を構築するVisual Elk(Windows用)とPocket Elk(Windows CE用)、ASP(Active Server Pages)ベースで動作しWeb環境を提供するWeb Works、i-mode/WAP対応のためのコンポーネント(開発中)、開発ツールのActive Elk Designerの4つのコンポーネントで構成される。Active Elk Designerはビジュアルベースのオブジェクト指向開発ツールで、ここでUMLに基づいたクラス図を作成することでアプリケーションおよび画面のデザインを行っていく。
これに加えて、「ナレッジマネージメント」や「コールセンター」などの機能を追加できる追加モジュール(Add-Ins)が6種以上、業界ごとのビジネスに合わせた機能を提供する業種別テンプレートが4種、開発を容易にする「オブジェクトライブラリー」が用意されており、これらの組み合わせで迅速にCRMシステムの構築および状況に応じたシステム変更が行える。対応RDBMSはSQL Server7.0以上およびOracle8.1以上。
製品と同時に日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトとの協業も発表された。日本アイ・ビー・エムは、同社PCソリューションモール内にeWORKサポートセンターを設置してのIAサーバでの技術サポート、および直販部隊とビジネスパートナーチャネルでのeWORKの販売・プロモーションを行う。マイクロソフトとは同社製品とのインターフェイスサポートを行う。
コムテックの松田社長 |
コムテックの松田英典代表取締役社長は、「CRMは、多様化している顧客に対応できるシステムが望まれている。同時に、顧客と接している部門が使っていける現場中心のシステムでなければならない。eWORKはすでに国内のパイロットケースとして稼働している事例があり、21日間で導入できており、しかも開発作業は7日間だった。価格的にも“カローラの価格でセルシオの機能”を実現しており、主に500人以下の中堅・中小企業に使ってほしい」と語った。
会見に同席した日本アイ・ビー・エムの須崎吾一IA Server&PWS事業部長は、「中小企業に有効なCRMソリューションであると歓迎する。ハイエンド向けIAサーバであるeServer xSeries 360をeWORKSのハードウェアプラットフォームとして販売推進し、eWORKS自身も弊社直販、およびビジネスパートナーのチャネルで販売していく。また、日本IBM PCソリューションモール内で稼働の技術検証を行う」とし、マイクロソフトの大場章弘エンタープライズソリューション本部長は、「Outlookに近いUIを持ち、短期間でエンドユーザーが活用フェーズに入れる点も魅力だ。また、内部的なアーキテクチャとしてCOM+を活用することで、機能の拡張とカスタマイズが簡単かつ短期間で可能であり、企業にとり重要なアジリティを実現するだろう。販売面、サポート面での協業を行うが、.NETの導入やSQL Server以外のサーバ製品との連携などに関しての技術支援も行っていきたい」と述べた。
同製品の価格は1ライセンスあたり20万〜30万円。製品構成としては基本システムに3つのAdd-Insがパックされた「eWORKSパック」が用意され、それにAdd-Insなどを追加する場合には、「1本あたり1万5000円ぐらいを考えている」(松田社長)という。
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(編集局 鈴木崇)
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