ジュニパーネットワークス最大の強みは「Service Velocity」
2002/3/6
通信事業者やxSP事業者向けにIPネットワークのコア・ルータ製品を提供しているジュニパーネットワークスは3月5日、xSP事業者のエッジ分野での展開を推進を目指し、エッジ向けルータ「M40e」を新たに同社製品ラインナップに加えたほか、従来製品のセキュリティや可用性をさらに高める機能強化オプションの提供を開始したと発表した。
「M40e」 |
新製品のM40eは、従来製品のM40をさらに強化したルータ製品で、ルーティング・エンジンやスイッチ・ファブリックの冗長化機構が加えられており、耐障害性がアップしている。ハーフ・ラック・サイズの筐体に、32のPIC(Physical Interface Card)と呼ばれる外部インターフェイスを搭載可能で、40Gbpsのスループットを処理できる。このほか、ハードウェア・ベースでIPSecを処理できるES(Encryption Security) PICや、ルーティング・プロトコルの正常再起動機能、同社ルータ製品で使用している専用OS「JUNOS」でのレイヤ2VPNサポートなどのオプション機能の提供も、同時に行われている。
また同日、米ジュニパーネットワークス ワールドワイド・セールス&サービス担当副社長のクリス・ハースト(Chris Hurst)氏と同社 ジャパン・アジア パシフィック マーケティング オペレーションズ ディレクターのアラン・ペティグルー(Alan Pettigrew)氏が来日し、今後の戦略について説明を行った。同社では、コア、エッジ、モバイル、ケーブルの4つの分野にフォーカスし、xSP事業者の利益創出型モデルの確立に貢献していくという。同社製品の採用事例として、世界最大規模のGSMプロバイダであるチャイナ・テレコムと、国内でのIP電話サービスの提供で話題を集めるフュージョン・コミュニケーションズなどを紹介した。
「ジュニパーネットワークス最大の強みは『Service Velocity(速やかな新しいサービスの提供)』にある」と、ペティグルー氏は語る。その一例が、IPv6のワイヤ・スピードでの実装であり、ライバルがソフトウェアによるルーティング機能を提供する中、一歩秀でていることを強調する。セキュリティやQoSといった付加サービスにおいても、ワイヤ・スピードでの実装を実現したという。またハースト氏は、「JUNOSによるシンプルな運用管理や、高いポート密度の実現によるTCOの低減も差別化要因」だと付け加える。
xSPへの迅速なサービス提供に注力することで、顧客ビジネスのサポートを支援してきた同社。コア・ルータの分野で培い、さらに強化された信頼性を武器に、エッジ市場への浸透を狙う。
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