ウイルス対策とコンテンツフィルタリングを一製品で実現、シマンテック
2002/4/4
シマンテックは4月2日、グループウェア向けウイルス対策ソフト「Symantec AntiVirus/Filtering 3.0 for Lotus Domino on Windows NT/2000」(以下、SAV/F Domino on Windows)、およびWebゲートウェイ向けウイルス対策/コンテンツフィルタリングソフト「Symantec Web Security 2.5」(以下、SWS)を発表した。
SAV/F Domino on Windowsは、Norton AntiVirus for Lotus Notes/Dominoをバージョンアップした製品で、ロータス・ノーツ/ドミノのデータベース上のウイルスを検知、駆除、修復を行う。新バージョンでは、従来のウイルス対策機能に加え、電子メールの本文をチェックするコンテンツフィルタリング機能を新たに搭載した。これは、シマンテックが特許を持つDDR(Dynamic Document Review)技術を用いて、画一的なキーワード検索ではなく文脈に基づいた単語チェックを実行するもので、不適切なコンテンツの送受信やスパムメール、企業の機密情報の漏えいを防止する。また、ドミノのレプリカ機能により、複数のサーバがある場合でも、同一の定義ファイルの配布が簡単にできるという。
シマンテックの吉田一貫氏 |
これ以外にも、サーバのグループごとにウイルス対策など異なるポリシーの設定機能、ウイルスの大量発生時に管理者にアラートを出して初期段階でブロックする機能、クエリーを使ったCSV/HTML/XML形式でのレポート作成およびメール送信機能、Webブラウザを使ったリモート管理機能など、多くの機能が新たに追加された。
シマンテックビジネス・アドミニストレーション本部製品企画部 リージョナルプロダクトマネージャ 吉田一貫氏は、「SAV/F Domino on Windowsにより、企業の生産性の向上とネットワークリソースの有効活用を図れる」と、その価値を語った。
SWSは、企業のWebゲートウェイレイヤに対して、1度のスキャンでウイルス対策と、コンテンツフィルタリング機能を実現した統合製品だ。ウイルス対策機能は、HTTPとFTPの通信を監視することにより、WebサイトからのファイルのダウンロードやWebメール経由でのウイルスの侵入を防ぐ。フィルタリング機能は、特定のWebサイトや、業務上不適切なWebサイトへのアクセスを制御し、同社オリジナルの約170万件(うち日本語サイト7万件)からなるURLリストを使ったURLベースのフィルタリングと、DDRを用いてWebサイトの本文を調べるコンテンツ・フィルタリングを行う。また、Active DirectoryをはじめとするLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)にも対応する。
同製品には、Windows NT/2000版とSolaris版がある。SWSは、メールサーバ用のウイルス対策製品「Norton AntiVirus for Gateways」とともに「Norton AntiVirus Gateways Solution」に同梱され、ライセンス販売される。なお、同製品は英語版のみで、単体では販売されない。
SWSが英語版のみでしか提供されない理由として吉田氏は、「ウイルスやワームは、ワールドワイドで発生する。その際、クリティカルな業務を確保するために、同製品を日本語化するタイムラグが致命的となる場合があると考えた。シマンテック独自の管理者アンケートでも多くの同意が得られたため、その迅速性を優先した」と語った。
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