ポータルでビジネスアプリを全社利用へ広げるブロードビジョン

2002/8/7

日本ブロードビジョン 代表取締役社長 坂寄嗣俊氏

 日本ブロードビジョンは8月6日、都内で次期主力製品「BroadVision 7」の発表イベントを行った。

 「ITバブルの中、弊社もさまざまな対策を講じなければならなかった。しかし、この製品の開発予算と要員だけは削減せず、2年の歳月をかけて開発にこぎつけた。社運を賭けた製品だ」と同社 代表取締役社長 坂寄嗣俊氏は語る。成長市場であるポータルをめぐってさまざまな分野からベンダの参入が続いているが、ブームとなった“One-to-One”という言葉でパーソナライズという分野を切り開いた同社にとって、ビジネスアプリケーションでの地位を再度市場に示せるかが試されているといえる。

 発表イベントのために来日した米ブロードビジョン 会長、社長兼CEO ピーフォン・チェン(Pehong Chen)氏は、CRMなどのビジネスアプリケーションへの投資が無駄に終わっている原因について、「限られたユーザーしか利用しないから」と述べ、ポータルにより「全社的利用を可能にする」という新製品の開発コンセプトを明らかにした。

米ブロードビジョン 会長、社長兼CEO ピーフォン・チェン氏 ソフトウェアベンダ立ち上げに成功した経験と財産を役立てる活動を行っており、米シーベル・システムズに開業資金を提供している

 また、情報やアプリケーションへのアクセスにとどまっている企業ポータルをさらに進化させ、ビジネスプロセスおよびコラボレーションの領域まで広げていくというビジョンも明らかにした。

 その実現にあたり、これまで別々の機能として提供してきたポータル、コマース、コンテンツ管理の3機能を統合し、包括的スイート製品としたのがBroadVision 7だ。コアとなるのはもちろん、同社が創業来9年間取り組んできたパーソナライゼーションだ。ユーザーのし好や役割に応じたポータル画面で必要な情報を取得し、保存や加工、さらには発行ができる。新製品では、ナビゲーションもパーソナライズ可能となるなど、さらなる強化がされたという。

 BroadVision 7は、「BroadVision One-To-One Portal」「BroadVision One-To-One Content」「BroadVision One-To-One Commerce」「BroadVision Integration Service」の4製品で構成され、マーケティング、分析などの拡張モジュールで機能を拡張できる仕組みだ。

 コンテンツの作成・管理をBroadVision One-To-One Contentで、発行を同Portalで、商取引などトランザクション管理を同Commerceで行い、ERPなどのバックエンドとの統合を同Integration Serviceで行う。なお、Integration Serviceは、EAIツールとして米ウェブメソッドのアダプタを標準でバンドルしている。これらの製品はすべてJSPなどJavaベースのため、J2EE準拠のアプリケーションサーバ上で稼働する。もちろん、同社が提供するサーバ(無償)を用いることも可能だ。Webサービスにも対応し、Webサービスを用いての発行や利用がポータル内で行える。

 新製品で新しく加わった機能の1つが、コラボレーション機能を実現する「Microsite」だ。ユーザーが、ウィザードベースで自分のポータル内にシェアエリアを自由に作成できるもので、安全なコラボレーションが可能となるという。

 その他、BroadVision One-To-One Contentでは、構造化されたデータに加え、画像などの非構造データ、準構造データも取り扱えるようになった。また、WebDAVやJDBCアダプタなど各種標準技術もサポートした。

 同製品は、米国では5月に発表しており、日本では8月6日より出荷が可能。価格は未公開だが、同製品からこれまでのユーザー数からCPU数での価格を設けており、製品によっては、従来より3〜4割程度安く導入できるという。

(編集局 末岡洋子)

[関連リンク]
日本ブロードビジョン

[関連記事]
ブロードビジョン、企業向けポータルで日本市場に挑む (@ITNews)
「BtoCのブロードビジョン」から「BtoBのブロードビジョン」へ (@ITNews)
セルフサービスにコンテンツ管理を融合させるブロードビジョン (@ITNews)
注目高まるEIP、導入のポイントは? (NewsInsight)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)