Pentium発表から10周年。インテルの今後のカギは「融合」

2003/1/16

コンピューティングと通信をチップに乗せていく、とジョン・アントン代表取締役社長

 1993年に最初のPentiumプロセッサが発表されてから今年で10年。インテルは2002年度を増収増益で終えた。記者向けの発表会では、今後コミュニケーションとコンピューティングの融合が本格化し、その分野に積極的に投資していくことを強調した。

 1月14日に発表された米インテルの2002年度期決算によると、同社の売上高は前年度比1%増加して268億ドル(2001年度は265億ドル)。純利益は141%増加して31億ドル(同13億ドル)となった。インテル日本法人代表取締役社長のジョン・アントン(John Antone)氏は、2002年度を非常に厳しい環境の中で「コンピューティングと通信の融合する第三世代コンピューティングへの移行期にまさにさしかかった年」と振り返った。

 その融合を象徴するのが、インテルが今年の上半期に発表予定のCentrinoテクノロジ(コードネームBanias)だ。CentrinoテクノロジはCPU自体の省電力化機能と同時に、無線LAN機能などを統合したモバイル用のチップセットの形で提供される見通し。また通信分野では、XScaleアーキテクチャベースのネットワークプロセッサであるiXP425を利用した、Bフレッツ対応ブロードバンドルータなどの機器が東西NTTから登場予定などの動きがある。携帯電話やキャリアなどのプロセッサ分野でも積極的な対応を行うという。

 同社は2003年の研究開発費も昨年とほとんど変わらない40億ドルを予定しており、設備投資として予定している35〜39億ドルのうち、85%程度を製造装置へ投資するなど、引きつづき積極的な投資を行い、現在の経済環境でも、また環境が好転して需要が増加したときでも、強いポジションを維持しつづけることができる、としている。

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インテルの発表資料

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