インテルが「Banias」搭載プラットフォーム名を「Centrino」に
2003/1/10
新プラットフォーム「Centrino (セントリーノ)モバイル・テクノロジ」のロゴ。飛行、モビリティ、前進を表すという |
米インテルはモバイル向け新CPU(コードネーム、Banias)を含む製品プラットフォームのブランド名を「Centrino (セントリーノ)モバイル・テクノロジ」に決定したと発表した。インテルがCPUを含む製品プラットフォームにブランド名をつけるのは初めて。インテルは「モビリティの向上にはプラットフォーム全体の向上が不可欠」と述べて、プラットフォーム全体をPCベンダに売り込む考えを示した。
インテルはセントリーノを今年前半に発売する予定。プラットフォームは新CPUやインテルが開発、最適化する専用チップ・セット、802.11(Wi-Fi)のワイヤレス・ネットワーク機能などで構成される。Baniasと呼ばれていた新CPUは別に「Pentium M」と名づけられる。Pentium MはノートPC向けに新たに開発された製品で、マイクロアーキテクチャとワイヤレス機能を搭載する。長いバッテリの駆動時間や薄型軽量のPCデザインを実現するという。
インテルがモバイル向けCPUをプラットフォーム全体で販売する背景には、ターゲットのノートPC市場が成熟しつつあるという事情がある。インテルは今までモバイル向けCPUをデスクトップ向けCPUを基に開発していた。だが、市場成熟によりノートPCに対するユーザーからの要求が高まり、「アプローチを変えないと市場のニーズにこたえられない」(インテル)と判断。ノートPCに特化した新CPUの特性を生かすために、プラットフォーム全体を売り込むことを決めたようだ。そのためPCベンダが「セントリーノ対応」をうたうためには、CPU単体ではなく製品プラットフォーム全体を搭載する必要がある。プラットフォームにブランド名をつけることでインテルは、自社製チップセットなども売りやすくする。
インテルによるとセントリーノは「Center」(中心)と「Neutrino」(ニュートリノ)を組み合わせた造語。インテルでは「小さくて高速なものをイメージしてもらえれば」と述べている。
(垣内郁栄)
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インテル日本法人の発表資料
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