アクセンチュア森社長、14年の在任期間に終止符

2003/2/4

左からアクセンチュア 現代表取締役社長 森正勝氏、現製造・流通業本部統括パートナーの村山徹氏

 アクセンチュアは4月1日付けで、現代表取締役社長 森正勝氏が代表取締役会長に、現製造・流通業本部統括パートナーの村山徹氏が代表取締役社長に就任する役員人事を発表した。村山氏は、1980年にアクセンチュアに入社、戦略グループ統括パートナー、製造・流通業本部統括パートナーを歴任した。村山氏の社長昇任について、森氏は「何よりも実績を重視した。年齢的にも日本国内の企業トップと対等に渡り合うには適切な人物だった」とし、順当な昇進人事であることを強調した。

 ところで、アクセンチュア日本法人が会長職を設けるのは、今回の森氏が初めてのことである。過去14年間の社長職在任期間を誇る森氏の同社に対する影響力は強く、会長職から村山氏を補佐することで、トップ交代の余波を緩和する思惑がうかがえる。

 新社長に就任する村山氏は「これまでのアクセンチュアは、コンサルティングというビジネスをマーケットに浸透させることが最重要課題だった。そのためにも急激な成長が必要だった。結果的に、社員数は350人から2150人へと拡大した」と森氏の経営手腕を評価、「今後は現在の(アクセンチュアの)地位を維持しながら、上流(コンサルティング)から下流(開発)までのプロセスをいかに組み合わせ、顧客に価値を提供できるかに挑戦していきたい」と語った。具体的には、アウトソーシング・ビジネスの拡大に意欲的で、「企業がベースラインを超えて成長するには、アウトソーシングは必ず必要になるだろう」とアウトソーシング市場の将来性に希望をみせた。

(編集局 谷古宇浩司)

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