コードネーム“Galileo”は来期に持ち越しか、ボーランド
2003/2/5
ボーランド代表取締役社長小手川清氏 |
ボーランドは2月4日、2003年度の事業戦略を発表した。同社代表取締役社長小手川清氏は「2003年はボーランドが誕生して20年目を迎える節目の年であり、飛躍の年でもある」とし、日本国内での新たな戦略として、パートナー網の強化を行い、エンタープライズ企業向けビジネスの促進に注力していくことを明らかにした。新たにパートナーシップを結ぶ企業名は明らかではないが、10社程度のシステム・インテグレータを検討している。
これは、同社が開発・販売する「Borland Enterprise Server」や「VisiBroker」「InterBase」などの運用プラットフォームの強化を目指したものだろう。米国では、国防・政府市場に積極的な進出を果たしている。日本国内では「通信キャリア市場に強みをみせる」(営業本部マーケティング部長の藤井等氏)同事業を、ほかのエンタープライズ分野にも拡大することで、開発環境ツールビジネスとの相乗効果を狙いたい思惑がうかがえる。
エンタープライズ市場への注力は、製品ラインの拡大が後押しする。となれば、買収によって獲得した製品が混在するプロダクトラインの整理が必要になってくる。例えば、買収したTogether Softwareの製品群とボーランドの製品群の間には、重複する機能を持つ場合が少なくない。特に、J2EE向けの開発環境JBuilderとTogether Control Centerでは機能が重複する部分がありながら、シームレスな互換性は実現していない。藤井氏は「製品ラインの統合という面では、これが第1の課題。今期中に統合を成し遂げる」と話す。
新製品の投入に関しては、Together製品に加え、2003年にテストツール「Optimizeit ServerTrace」や開発サービスプラットフォーム「StarTeam」「CaliberRM」などの投入も予定している。さらに、.NET向け次世代統合開発環境の「Galileo(ガリレオ:コードネーム)」の投入も計画している。ただし、ガリレオのリリース自体はまだ先になりそうな模様だが、「少なくとも発表は今期中(3月)に行うようにする」(藤井氏)という。
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