「次の波はブレード」、Oracle9i RACの次世代戦略は?
2003/3/1
日本オラクルの代表取締役社長 新宅正明氏 |
日本オラクルの代表取締役社長 新宅正明氏は同社の「Oracle9i Real Application Clusters」(Oracle9i RAC)が2月末で国内50社以上の企業で導入され、今年5月までにシステムが動き出す企業数が100社を超えることを明らかにした。日本オラクルが開催したイベント「Oracle Unbreakable Summit」で述べた。高可用性と拡張性を特徴とするOracle9i RACが市場に受け入れられた格好で、新宅氏は「データベースの新領域の開拓に突き進む」と宣言した。
イベントのテーマは「Unbreakable」(壊れない、止まらない)。新宅氏は「Unbreakableはオラクルのコンピテンスだ。この分野に敵はいない」と断言。「見込み客は300社以上。Oracle9i RACというブランドがオラクルを支えて、顧客のビジネスを支えることになる」と強調した。
新宅氏はさらに2月25日に来日したライバル企業マイクロソフトの会長 ビル・ゲイツ氏について、「ちょっと太ったかなと思った。若さがなくて、元気もないようだと同世代として感じた。e-Japan構想で採用が検討されているLinuxに対して、恐ろしさを感じているのだろう」と述べた。
米オラクルのバイスプレジデント アンジェロ・プルシーノ氏 |
次いで講演した米オラクルのバイスプレジデントでOracle9i RACの責任者 アンジェロ・プルシーノ(Angelo Pruscino)氏が、Oracle9i RACのUnbreakable戦略について説明した。プルシーノ氏はRACについて「鍵となるのはフレームワークとキャッシュフュージョン。ノードにインテリジェンスを持たせることで、複数のノードがお互いを監視して、障害が起きた場合に自動的に隔離する」と高可用性を実現する技術を説明した。
プルシーノ氏はOracle9i RACの拡張性の高さについてもアピール。「企業が成長して社員数が増えたり、システムが大規模化しても、Oracle9i RACはノードを追加するだけで拡張できる。これは最新技術の波に常に乗っていくことを意味する」と説明した。
プルシーノ氏はオラクルのOracle9i RACの今後の戦略についても説明し、「次の大きな波はブレードサーバだ」と指摘。「オラクルはブレードのベンダと研究を進めている。自動チューニング、自動管理、自動認識の機能を備えた本来のユーティリティ・コンピューティングが実現できるだろう」と述べた。
(垣内郁栄)
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