HPが第5世代DDSテープドライブ発表、開発は続く

2003/4/22

 日本ヒューレット・パッカードは第5世代のDATテープドライブ「hp StorageWorks DAT72」を5月中旬に出荷開始すると発表した。HPは第4世代のDDS-4でテープドライブの開発を終了していたが、顧客の要望で開発を再開したという。

hp StorageWorks DAT72

 DAT72はこれまでのDDS-4の保存容量を80%以上増加させ、ギガバイト当たりのコストを約65%低くした。圧縮時の最大容量は72GB。転送速度は1秒当たり6MB。72GBの場合、3時間20分でデータを完全にバックアップできるという。DDS-4やDDS-3のメディアと下位互換となっている。価格は14万円からで、サーバ内蔵型のドライブや外付け型のドライブ、ラックマウント型などがある。 

 米ヒューレット・パッカードのネットワークストレージソリューション ニアライン・ビジネス プロダクトマーケティング・マネージャのデビッド・ロジャース(David Rogers)氏は、「2001年にはDDS-4が最後の世代になると思われていたが、DDSは依然としてテープドライブ市場で大きなシェアを占めている」と述べた。米ガートナークエストの調査によると、2002年のテープドライブの出荷台数シェアでは、DDSシリーズが48%を占めているという。

 HPはDDS-4でDDSシリーズの開発を2000年に終了していたが、「ユーザーのニーズが強い」と判断して、第5世代に当たるDAT72の開発を再開。今回の発表になった。HPはすでに第6世代のDDSシリーズの技術的な調査も行っていて、「技術的にはサポート可能となっている」という。ロジャース氏は「2005年ごろにはユーザーの間でニーズが高まってくるのではないだろうか」と述べた。

(垣内郁栄)

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日本ヒューレット・パッカードの発表資料

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