月額2万円のファイアウォール監視サービス、セキュアソフト

2003/5/21

 セキュアソフトは、自社のセキュリティアプライアンス製品を購入した企業を対象に、月額2万円からのファイアウォール監視サービスを始めると発表した。同時に不正侵入検知(IDS)を監視するサービスも月額3万円からの低価格で開始。セキュアソフトの代表取締役社長 姜昇旭(カン・スンウック)氏は、「監視サービスは利益を考えないサービス価格だ」としているが、ほかのベンダにない低価格は注目を集めそうだ。

セキュアソフトの代表取締役社長 姜昇旭氏

 セキュアソフトは、韓国の大手セキュリティベンダ、「セキュアソフト」の日本法人。昨年8月からファイアウォールやIDSのアプライアンス「Tシリーズ」を販売している。今回開始する「SecureSoft Tシリーズ監視サービス」は、アプライアンスの動作を24時間リモート監視する内容。ファイアウォールやIDSのサービスを監視して、アプライアンスに応答がない場合や、攻撃を受けた場合に、あらかじめ設定された電子メールアドレスに対して通知する。また、アプライアンスの運用状況についてのレポートを月に1回提供する。

 価格は、アプライアンス1台につき、ファイアウォールサービスの監視が月額2万円から。IDS監視が月額3万円から。別料金のオプションとして、ネットワークの構築サービスやログを解析してレポートを提出するサービス、運用に応じてリモートでアプライアンスの設定を変更するサービスなどを用意する。監視は、韓国本社のオペレーションセンターと、日本のネットワーク監視企業に委託して行う。セキュアソフトでは、サービスの低価格に設定することで、専任のセキュリティ担当者がいない中小企業や地方自治体へのアプライアンス売り込みの武器にする考えだ。

 セキュアソフトはまた、Tシリーズのラインアップに新たなアプライアンスを追加する。Tシリーズで最もローエンドになる「T30」と、「主力機種」と位置づける「T400」、大規模エンタープライズやサービスプロバイダ向けの「T1000」の3機種。T30はSOHOや部門、支店などで利用することを想定しているファイアウォール/VPNのアプライアンス。価格は45万円。T400は、現行機種のT100の処理速度を2倍に向上させたエンタープライズ向けのアプライアンス。機能別に複数製品あるが、ファイアウォールとIDS、VPNが利用できる製品の価格は398万円。T1000は1190万円となっている。Tシリーズは昨年8月の発売以降、国内で130台以上を出荷しているという。

 セキュアソフトは、リスク分析などを行うセキュリティコンサルティングのサービスも開始するなど事業を多角化させている。カン氏は日本市場について、「製品、サービスに100%以上の完成度がないと受け入れられない」と分析。「日本の顧客に喜ばれる安くていい商品を提供したい」と述べた。

(垣内郁栄)

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