容量3倍、価格3分の1のストレージ新製品、サン

2003/5/22

米サン・マイクロシステムズ 上級副社長 ネットッワーク・ストレージ・プロダクト・グループ マーク・カネパ氏(左)、日本法人 取締役 インフラストラクチャ・ソリューション事業担当 ジェームズ・ホワイトモア氏(中央)、プロダクト・マーケティング本部 本部長 松田英二氏(右)

 サン・マイクロシステムズ(サン)は5月21日、ミッドレンジ・ストレージとエントリレベル・サーバの新製品を発表した。取締役 インフラストラクチャ・ソリューション事業担当 ジェームズ・ホワイトモア(James Whitemore)氏は、これらの新製品を「サンが推進するネットワーク・コンピューティングを構成する重要なコンポーネント」と位置付ける。

 今回発表したミッドレンジ・ストレージ製品群は「Sun StorEdge 6000ファミリ」。その第1弾として、6月下旬に「Sun StorEdge 6120」および「Sun StorEdge 6320」を出荷する。
 
 同社のストレージソリューションはエントリー・レベルの「3000ファミリ」、ミッドレンジ・レベルの「6000ファミリ」、データセンタ・レベルの「9000ファミリ」という3つのラインで構成される。これらは、かつての同社のストレージブランドだったSun StorEdge T3を継承する製品群であり、6000ファミリはその中でも、3000ファミリと9000ファミリの特徴を凝縮した製品ラインである。米サン・マイクロシステムズ 上級副社長 ネットッワーク・ストレージ・プロダクト・グループ マーク・カネパ(Mark Canepa)氏は「過去18カ月間かけて、われわれは、ストレージソリューションの強化に努めてきた。特にRAIDシステムを一新し、信頼性の確保に重点を置いた改良を行った」と話す。

 「Sun StorEdge 6120」は、RAIDコントローラを標準で搭載し、最大14台のディスクドライブを内蔵できるアレイを、最小構成で2台接続して使用する製品。アレイ1台あたりの高さは3Uで、最小構成モデルの高さは6Uになる。アレイそのものはモジュラー型を採用しており、最大6台まで追加可能、ディスク容量は1テラバイトから最大12テラバイトまで拡張することができる。

 両製品とも、接続インターフェイス、ディスクドライブに2ギガビット/秒のファイバーチャネルを採用しており、「同クラスの従来製品と比較して転送速度が2倍に向上、1台当たりの容量が3倍、容量あたりの単価は3分の1」(カネパ氏)というコストパフォーマンスを実現した。

 「Sun StorEdge 6320」は、ディスクアレイ、ファイバーチャネル、ストレージ・サービス・プロセッサなどのコンポーネントを1つのシステムとしてラックに統合した製品。オプションの拡張キャビネットを利用すると、最大45テラバイトを1システムとして利用することが可能。

 また、同時に64ビットプロセッサ「UltraSPARC3i」を最大2個まで搭載できる薄型ラックマウント・サーバ「Sun Fire V210」と「Sun Fire V240」を6月中旬に出荷すると発表した。Webサーバが主な用途。「V210」の高さは1U、最大4ギガバイトのメモリと最大72.8ギガバイトのディスクを搭載可能、PCI拡張スロットを1つ備えており、「高密度という点からみれば、最高レベルの技術力を結集した」(カネパ氏)。両モデルとともに、ギガビット・イーサネットを4ポート標準搭載した点や暗号化/複合化の計算を行う専用のSSLアクセラレータをPCIスロットを使用せず、マザーボードに直接設置できる点など、評価に値する。

(編集局 谷古宇浩司)

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サンの発表資料(1)
サンの発表資料(2)

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