古い技術、仕様を捨てずに最新技術へ統合する方法、CA

2003/6/25

コンピュータ・アソシエイツ Information Management ブランドユニット プロダクトマネージャ 大沢弥氏

 コンピュータ・アソシエイツは6月24日、統合開発環境「Advantage Gen Enterprise Servers 6.5」を発表した。UNIX、Linux、Windowsなどのクロスプラットフォーム環境でJ2EE、Webサービスに対応したアプリケーションを自動生成する。メインフレームで構築された基幹システムのオープン系システムへのダウンサイジング需要を掘り起こす開発環境という位置付けであり、主にIBMのOS/390、AS/400などで構築された基幹システムの“衣替え”を狙っている。

 同製品のユニークな点は、エンタープライズ規模の基幹システムを、多様な環境に適合させながら、統合し、再開発を行う点に絞られていることだろう。COBOLで構築されたアプリケーションはEAB(External Action Block)でラッピングし、エミュレータを通じて、Webクライアントでアクセス可能な仕組みに変換できるし、異なる標準で構築されたシステムは、Java/COMプロキシによって、生成したサーバにアクセス可能にできる。

 コンピュータ・アソシエイツ Advantageプロダクト・マネージャ 大沢弥氏は「単一の環境で新たにアプリケーションを開発するという点で見れば、競合製品はたくさんある。しかし、複数の環境で開発されたレガシーシステムを現在の標準システムで統合できる開発環境はほかに見当たらない」と自負する。

 同社のメイン顧客はエンタープライズ規模の大企業群であり、売り上げの50%はメインフレームベースのアプリケーション製品が占める。そのため、同社にとっては、既存顧客のオープン環境へのダウンサイジング需要が目の前に広がる巨大な市場として存在しているといっていい。そもそも大規模企業の基幹システムは、さまざまな“標準技術”の混交・蓄積で成立しているものである。同社では、2004年度5億円の売り上げを目標に、複雑なレガシーシステムの改変事業を推進していく。

(編集局 谷古宇浩司)

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コンピュータ・アソシエイツの発表資料

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