セグウェイに乗ったグーグル社長が新サービス発表
2003/7/17
グーグル日本法人は、企業や個人が開設したWebサイトでGoogleの検索サービスが利用できる新サービス「Google フリー検索」を正式に提供を開始したと発表した。グーグルはこれまでも企業や個人のWebサイトでGoogleの検索機能が利用できるサービスを提供してきたが、機能はGoogleのWebサイトと同様だった。新サービスは、既存のWeb検索機能に加えて、設定したWebサイト内の情報に限定して検索できるようにしたのが特徴だ。
セグウェイを操るGoogle 代表取締役社長 村上憲郎氏。「通勤に使う。オフィスまで歩いて15分だが、セグウェイなら5分で着く」 |
Google フリー検索を利用するには、Googleの設定用Webサイトにメールアドレスや、フリー検索を利用するWebサイトのURLを入力。HTMLソースが表示されるので、コピーし、自分のWebサイトに貼り付ける。フリー検索には、ベーシック版と、背景色の変更、テキストの文字などを、Webサイトのデザインに合わせて変更できるカスタマイズ版がある。カスタマイズ版では検索結果画面に自社Webサイトのロゴなどを表示させることが可能で、グーグルでは「企業のアピールに利用できる」としている。ベーシック版、カスタマイズ版とも無料。検索結果画面には、検索結果によってアドワーズ広告が表示される。
米国で講習を受けたという電動2輪スクーター「セグウェイ・ヒューマン・トランスポーター」に乗って登場した、グーグル日本法人の代表取締役社長 村上憲郎氏は、新サービスについて、「このサービスは直接的な売り上げを期待するものではない」と述べ、ユーザーへのサービスであることを強調。また、企業などに販売している有料の検索サービスとの違いについては、「有料サービスはより高度なカスタマイズが可能で、Webサイトを収集する頻度が高い。レポートを出力する機能もある」と説明した。
また、米ヤフーが、広告ビジネスでグーグルと競合する米オーバーチュアを買収すると発表したことについて、「インターネットで検索に軸足を置いたビジネスが勢いを増している証拠」と指摘。「ヤフーとの関係は基本的に変わらない。引き続き(検索結果に対してアドワーズ広告を出稿する)パートナーとしてやっていく」と述べた。
ヤフーとの協調体制を強調するグーグルだが、同社の売り上げの半分以上は広告ビジネスが生み出しているといわれている。村上氏は米国ですでに始まっている「Content-Targeted Advertising」などについて、「できるだけ早く日本で始めたいと思っているが、やるやらないも含めて決定していない」と述べた。だが、グーグル日本法人は7月14日に100人が働ける新オフィスに引っ越した。日本法人の現在の人員は30人程度なので、Googleは今後、広告関係のスタッフを中心に増員し、収益拡大を図るとみられる。
(垣内郁栄)
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