安く手軽に、中小企業向けアプリケーション管理ツール
2003/9/3
米タランテラ CEO ダグ・マイケル氏 |
トーメンサイバービジネスは、Canaveral iQ日本語版を今年10月16日に販売すると発表した。同製品は米タランテラのミドルウエア製品で、中小企業向けに既存のクライアント/サーバ型業務アプリを低コストでインターネット経由の「サーバ・ベース・コンピューティング(SBC)」へ移行させるもの。
SBCとは、サーバ側にある業務アプリケーションをクライアントがネットワーク越しに利用することで、クライアント側はアプリケーションをインストールする必要がなくなる。いわばホストコンピュータの現代版といったところで、「モバイル環境が整うにつれ、どこからでもホストに接続し業務を継続できる機能が重要になる。これを実現するシステムは、サーバおよびアプリケーションにインパクトを与えることなく、ダイナミックに対応できなければならい」と、タランテラのCEO ダグ・マイケル(Doug Michels)氏は強調するとともに、既存システムをそのまま活用できる点で、日本の中小企業に同製品が支持されるだろうと自信を見せた。
Canaveral iQの提言するSBCは、Windows 2000/2003 Serverが提供するRemote Desktop Protocol(RDP)で稼働する。RDPはWindowsサーバのターミナルサービスを使って端末がサーバに接続して処理を行う際に使われるプロトコルで、クライアント機能はWindows XPが標準、Windows 9x/NT/2000はインストール可能。RDP 5.2対応で、ユーザー管理、ロードバランス、クラスタリングなどは同製品が提供する。
例えばMS OfficeやCADソフトなどをCanaveral iQとともにサーバマシンにインストールし、クライアントは管理用モジュールのインストールのみ。ユーザーはRDP経由でサーバにログインし、業務アプリケーションを操作できるようになる。ネットワーク非対応の古いアプリケーションもネットワーク利用が可能である。
Windowの提供するネットワーク機能を最大限に利用するという割り切ったコンセプトで、エントリモデル(5ユーザー)で13万円、20同時接続ユーザーで61万8000円。同社が競合製品と位置付けるシトリックスのMetaFrameに対しては「3分の1〜2分の1の価格優位を達成した」とし、「SBC構築ツール市場における競合ベンダを追撃する体制が確立した」と、トーメンサイバービジネス 代表取締役社長 西村拓美氏はシェア拡大に自信を見せた。
(編集局 上島康夫)
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