500社が導入したモバイルIP電話サービス

2003/10/8

アイピートークの取締役営業部長 木村俊氏。手前右が新開発のIP携帯電話、左はIP電話アダプタ「IPTalk-Pro」

 アイピートークは、無線LAN対応のIP携帯電話を開発したと発表した。2004年3月に開始する企業向けIPセントレックスサービス「モバイルIPTalk」で利用する。

 アイピートークが開発した無線LAN対応のIP携帯電話端末は、最大転送速度11Mbpsの無線LAN規格「IEEE802.11b」に対応。IP電話サービスと無線LAN設備が整った企業内などでは、IP電話の通話や端末のディスプレイを使ってWeb閲覧が可能。将来的にはPHS対応のSDカードを端末に差し込んでIP電話の通話を利用できるようにしたり、ホットスポットなど公衆無線LANサービス提供エリアで通話できるようにする計画だという。端末はレンタル契約で、月額基本料は1台当たり3980円。既存の電話ネットワークをIP-PBX化するIP電話アダプタ「IPTalk-Pro」と組み合わせて利用する。

 アイピートークの取締役営業部長 木村俊氏は「アイピートークが開発したIP携帯電話端末は、SIPを使ったIPセントレックスサービスに対応する唯一の端末だ」と話し、シスコシステムズなど他社のIP携帯電話端末との違いを強調した。

 木村氏によると、同社の固定電話版のIP電話を導入した企業はすでに500社あるという。法人営業部長 土橋啓次郎氏は、「そのうち、解約はたったの10社程度。解約の理由はADSL回線の不良」と語り、ユーザーの満足度の高さをアピールした。木村氏は「数カ月で導入コストが回収できるモバイルIP電話」としていて、同社は2004年度に300〜500社の導入を見込む。

(編集局 富嶋典子)

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アイピートークの発表資料

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