“IP電話が止まる”の悪夢を避けるには
2003/11/15
IP電話の大規模導入が増える中で、IP電話のサービス品質をどう保つかという課題が、キャリアやサービスプロバイダ、企業の管理部門で浮上している。電話は企業内で最も信頼性が必要とされるシステムの1つ。電話の停止が業務に与える悪影響は図りかねない。何があっても止まらないIP電話サービスが必要されている。
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| 米コンコルド コミュニケーションズ プロダクトマネージャー ネットワーク担当 ポーラ・デイリー氏 |
国内のキャリアや大企業に多くの顧客を抱える運用管理ツールベンダ、米コンコルド コミュニケーションズは、IP電話のサービス品質維持ツールという新市場に参入する。同社プロダクトマネージャー ネットワーク担当 ポーラ・デイリー（Paula Daley）氏は、「IP電話とネットワークを包括的に運用管理することが鍵になる」とIP電話運用のポイントを説明した。
コンコルドは同社の運用管理ツール「eHealth Suite 5.65」にVoIPの管理機能を追加。デイリー氏によると、eHealth Suiteの「eHealth Voice Quality Monitor」は、ネットワークのVoIPトラフィックを詳細に監視できるツール。通話品質をチェックし、サービスの質を維持できる。eHealth Suiteのほかのネットワーク運用管理ツールと組み合わせて利用することで、VoIPだけでなく、社内の全ネットワークの状況を単一コンソールで一覧できる。デイリー氏は、「他社のVoIP監視ツールは、単一機能だけのポイントプロダクト。コンコルドはIP電話もネットワーク運用管理の一部と考え、統一したビューで統合的に管理できるようにした」と他社製品との違いをアピールした。
eHealth Voice Quality MonitorはIP電話導入前に、導入後のIP電話の利用状況をシミュレーションすることができる。実際に導入した場合に、ネットワークのどこにどのような問題が起きる可能性があるかが分かり、ネットワークを事前にアップグレードするなど対策を打つことができるのだ。カットオーバー後は止めることができないIP電話だけに、事前のサービスレベルの検証は必須。IP電話を提供するキャリアやサービスプロバイダは、従来のネットワーク以上にサービスレベルの維持が求められる。
（編集局 垣内郁栄）
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