日本ユニシスが強力にプッシュ「64ビットこそ、Windows」
2003/12/17
日本ユニシス 商品企画部長 岡本光正氏 |
Linuxでもなく、Solarisでもなく、ましてメインフレームでもなく、日本ユニシスほど、大規模ミッションクリティカルシステムの構築においてWindows Serverにこだわるベンダは国内にはないかもしれない。日本ユニシス 商品企画部長 岡本光正氏は「ES7000出荷実績の4割がWindows 2000 Datacenter Serverを採用している。業界では最大規模の.NET専任組織(100人規模)を擁す。名実ともに国内最大の.NETSIerだ」と胸を張る。
12月16日には、「64bit Version Microsoft Windows Server 2003, Dataventer Edition」と「Microsoft SQL Server 2000 Enterprise Edition(64bit)」を搭載した「Unisys Enterprise Server ES7000/400」(以下ES7000/400)をジェイティービーから受注したと発表した。ジェイティービーの公式Webサイト「JTB.co.jp」の予約系の中核をつかさどるデータベースサーバを32ビットシステムから64ビットシステムにアップグレードした案件だった。
これまで日本ユニシスでは、百五銀行の次期基幹系システムをオープンシステムで構築することで合意したり、カブドットコム証券の株式トレーディングシステムのDBサーバとして、ES7000/400を導入したりするなどWindows Serverのミッションクリティカルシステム構築における導入を積極的に行っている。これは、32ビット環境から64ビット環境に移行する端境期にあって、プラットフォームのイニシアティブが決まる重要な時期であることからも、同社の意気込みが強いことがわかる。Linuxへの対応については「準備はしているが、製品に組み込むという具体的な計画はいまのところない」というように、大手ITベンダにしては珍しく、Linuxへの対応に消極的な姿をみせている。その反面、Windowsに対する熱の入れようは尋常ではないようだ。
2003年11月に提携した米サン・マイクロシステムズと米AMDの戦略は、32ビット環境から64ビット環境に移行する際のシステムのマイグレーション需要を獲得し、その後の10年の市場支配を狙うという壮大な意図がうかがえる。この動きと同様、日本ユニシスの64ビット版Windowsに対する期待も高まるばかりであろう。
(編集局 谷古宇浩司)
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