[eWEEK] ソフトウェア開発技術は「Rational」でまとめる、IBM
2003/12/23
Dennis Callaghan
米IBMが明らかにしたところによると、同社ではすべてのソフトウェア開発技術をIBM Software Development Platformにまとめているところで、そのけん引役となっていくのがRationalだという。
同アプリケーション開発ツールベンダの買収を2003年2月に完了したIBMは、Rationalのアプリケーション開発機能とWebSphere Studioなどの既存の自社製アプリケーション開発ツールとの統合を進めてきており、これらの製品はRationalブランドになる。
IBMのデベロッパーリレーション担当ゼネラルマネジャー、Buell Duncan氏は、Rationalのオフィスで行われたIBM Developer Media Dayで、「弊社では、完全にオープンな標準を取り入れた単一開発プラットフォームに会社全体の資源をまとめているところだ。自社のさまざまな製品を徐々に統合していきたい」と語った。
IBMの取り組みの大半は、IBMのすべての開発ツールのベースとなっていくEclipseオープンソース開発環境に重点を置いている。既存のIBM WebSphere、Tivoli、そしてLotusの各開発技術の顧客の一部は、デベロッパーが習得しなくてはならないツールの数を最小限に抑えることができるようになるため、Eclipseへの流れを歓迎している。
Lotus Dominoのデベロッパー、Dave Taylor氏によると、IBMでは2003年、DominoのデベロッパーがEclipseベースのアプリケーションを開発できるようにしたが、Eclipseの統合開発環境がDominoと似通っていることから、Dominoのデベロッパーにとってさほど大きな変化にならなかったという。
だが、T. Rowe Price GroupのシニアシステムアナリストであるTaylor氏は、IBMには自分が期待するほどDominoのアプリケーション開発力に関心がないことに不満を感じたという。
「IBMは、もはやDominoの開発に力を入れていないように思える。しかも、IBMは営業部隊にDominoを売り込ませようともしていない。私の同僚はこのことを頻繁に引き合いに出し、これはDominoがもう終わりで、.Net、Java、場合によってはWebSphereによる開発に移行すべき時期であることを示す証拠だという」(Taylor氏)。
[英文記事]
IBM 'Rationalizes' Development
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