CAがエンジニアを20%増員、マネジメントソフトを積極拡販
2004/1/8
コンピュータ・アソシエイツの代表取締役社長 三ツ森隆司氏は、2004年4月以降に社員を20%以上増員する考えを示した。エンジニアを中心に増員し、同社が今年進めるマネジメント・ソフトウェアの開発、サポート体制を強化する。三ツ森氏は2004年を「マネジメント・ソフトウェア普及の年にしたい」と表明。「日本のマネジメント・ソフトウェア市場の潜在性は大きい」としたうえで「統合的なマネージを実現できるCAだけがマネジメント・ソフトウェア市場でのビジネスを展開できる」と強調した。
コンピュータ・アソシエイツ 代表取締役社長 三ツ森隆司氏 |
CAが考えるマネジメント・ソフトウェアとは、情報システムを最適、安定的に稼働させ、変化への対応力を強化し、ビジネス価値を創出するソフトを指す。具体的にはプロジェクトやシステムの課題に対して、「何とかうまくやろう」(三ツ森氏)ということを支援するソフトだ。
CAはメインフレームからモバイル向けまで数多くのソフトを持っているが、マネジメント・ソフトウェアの拡販では、特にサービス・マネジメント分野、ストレージ・マネジメント分野、セキュリティ・マネジメント分野で新しい製品を積極的に投入する。
サービス・マネジメント分野では、2003年12月にシステム管理のベストプラクティス集「ITIL」(IT Infrastructure Library)をベースに、同社のUnicenterなどのソフトウェアを統合した「ITSM-BASE」を出荷した。ITILに基づくシステム管理を習得できる人材育成プログラム、コンサルティングサービスなども開始する。
ストレージ・マネジメント分野ではCAは今年、バックアップ/リカバリソフトの「BrightStor」シリーズの最新バージョンを順次発売する。ストレージリソースを管理する「BrightStor
Storage Resource Manager」の新バージョンや、管理自動化を支援する「BrightStor Process Automation
Manager」、ヘテロジニアス環境のストレージ管理を統合する「BrightStor Portal」の製品化も進める。
セキュリティ・マネジメント分野では、3A(Authentication[認証]、Authorization[許可]、Administration[管理])に注力。ユーザーのアイデンティティ、アクセスを管理する「eTrust Access Control」の新バージョンを今年2月にも出荷予定。ヘテロジニアス環境で、他社製品を含めてアラートなどの情報を統合管理できる「eTrust Security Command Center」、パッチ適用を管理する「eTrust Vulnerability Manager」をそれぞれ2004年7-9月期に出荷する。
2004年4月以降の増員はエンジニアが中心。ほかに米CA本社内に日本向けのローカライゼーションの専任組織を設置。また、他社ハード、ソフトとCA製品との動作検証を行う「インテグレーションラボ」を4月以降に国内に開設する。
三ツ森氏は、CAが2003年4月に設定した「5年後に日本のCAの売り上げを、ワールドワイドのCAの10%にする」という目標について、昨年の営業活動で「達成を見込めるようになった」と述べた。三ツ森氏によると現在のワールドワイドにおける日本の売上比率は「6%くらい」。市場で高いシェアを持つBrightStorシリーズは15%の売上比率があるといい、販売が伸び悩んでいたり、日本市場で新たに発売する製品の売り上げ向上が目標達成の鍵になりそうだ。
(編集局 垣内郁栄)
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