管理者に優しいVPN、グリックが新サービス

2004/2/4

 個人ユーザー向けのインターネット接続サービスを提供する米グリックコミュニケーションズが、国内の企業向けのサービスを新たに開始する。京セラコミュニケーションシステムズと提携し、企業向けのインターネットVPNリモートアクセスサービスを展開。そこでグリックコミュニケーションズのリモートアクセスサービスのメリットをグリックコミュニケーションズ バイス・プレジデントのロウ・ペロシ(Louis G.Pelosi)氏に新サービスについて伺った。

グリックコミュニケーションズ バイス・プレジデントのロウ・ペロシ氏

 同サービスでは、ユーザーは簡易リモートアクセスツールを利用する。対応するVPN機器は、シスコシステムズ、ノーテルネットワークス、チェックポイントチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ、マイクロソフト、ネットスクリーン。これまでリモートアクセスでVPNを利用する場合、PPP接続を確立した後に、ベンダのVPN機器に接続するためIDとパスワードを再度入力してトンネルを張る必要があったが、同サービスを利用することでユーザーはPPP接続だけで、VPN接続を実現できる。

 米国での同サービスのユーザーは主に中小企業だが、米メリルリンチをはじめ大企業も利用する。グリックのリモートアクセスサービスが選ばれる理由としてペロシ氏は、明瞭な課金システム、アクセスポイント数の多さ、簡易ツール、システム管理者が管理しやすい点を挙げた。

 同サービスのアクセスポイントは、世界150カ国、300社のISPが提供。その数は3万5000カ所を超す。ユーザーがインターネットに接続する方法は、アナログ、ISDNのほかに、IEEE802.11b準拠のWi-Fi、イーサネット接続に対応している。さらに、日本ではPIAFSにも対応しているという。

 同サービスを利用するユーザーへのバンドルサービスとして「ユニバーサル リモート コントロール」がある。ユーザー企業のシステム管理者やネットワーク管理者がアクセスできるWebポータルサービス。管理者は、社員のリモートアクセスセッションのモニタリング、セキュリティの侵害スキャニング、詳細な利用状況と課金記録の管理ができる。ペロシ氏は「この管理者へのメリットが米市場で受け入れられた。いまや、ユーザーは安さだけではなく、セキュリティ面や管理面で優れたサービスを待ち望んでいる」とサービスの優位性をアピールした。

(編集局 富嶋典子)

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米グリックコミュニケーションズ

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