ストレージ市場はこれからが勝負、NEC
2004/3/12
NEC 執行役員 大森祐三氏 |
NECは3月11日、国内のストレージ市場動向と同社のストレージ戦略について記者説明会を実施した。
2001年から開始したSAN/NASビジネスだけでみるならば、ハードウェアの累計販売台数は約8000台(そのうち2003年度は約4000台を占める予定)だという。SANとNAS製品の比率は5対5。累計8000台のうち、海外市場での販売実績は200〜300台と少ない。「海外市場での存在感を強めていくことが2004年以降の課題」(執行役員 大森祐三氏)であるという。
ストレージの世界においては、要素技術はいまだブラックボックス状態のままであり、「この市場で技術的なイニシアティブを獲得するのはこれからが勝負」(大森氏)なのだという。そんな技術の核心は「仮想化」。「構成」(ストレージ統合/ヘテロ・ストレージ環境など)「場所」(バックアップ・サイトの分散など)「時間」(復旧処理時間の短縮/スナップショットの作成など)という3つの要素において仮想化を実現することで、利便性の高いストレージ・システムの導入が可能になる。
デモンストレーションでは、分散したNASを仮想的に統合し、管理画面上は1つのNASとして管理できることを実証した。当然、仮想ファイルの読み書きを実ファイルの読み書きとして反映させることも可能となっている。また、動的な容量拡張が可能な点、階層ストレージ管理についても、同社の独自技術の強みを強調した。
(編集局 谷古宇浩司)
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