Windows Server 2003 リリースからほぼ1年、その成果は……

2004/4/28

米マイクロソフト セールス、マーケティング&サービスグループ担当 グループバイスプレジデント ケビン・ジョンソン氏

 全世界を飛び回り、同士たちにエールを送りながら、同時に彼らのねじを巻き直す……。マイクロソフトにおける全世界の営業部門、マーケティング部門、およびサービス関連部門の総責任者ケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)氏(米マイクロソフト セールス、マーケティング&サービスグループ担当 グループバイスプレジデント)が来日した。目的はもちろん、日本市場のねじ巻きである。Windows Server 2003のリリースからおよそ1年、いくつかの大きな実績を積み上げることができ、そろそろ第1期の本格的な刈り取り期間がやってきたというわけだ。

 しかし、マイクロソフトが全世界で展開する共通アピールを忘れてはいけない。つまり、「セキュリティ」である。「セキュリティ対策について、われわれはその強化を確実に行いつつあり、実績も上げ始めている」(ジョンソン氏)。Windows Server 2000とWindows Server 2003を比較して、リリース後のセキュリティ情報の量は「明らかに減少している。前者がリリース後1年で42のセキュリティ情報を提供したのに対し、後者はわずか13にとどまっている」とジョンソン氏はいう。また、米フォレスターリサーチの調査結果を引用しながら、Linuxの各ディストリビューションと比較して、Windowsのセキュリティ上の欠陥は最も低いことをアピールする。セキュリティ対策のロードマップも公表した。Windows Server 2003 Service Pack 1のリリース、更新機能の強化に引き続き、2004年後半からは「Active Protectionテクノロジ」や「Exchange Edge Services」の提供、「次世代のチェック機能」の搭載といった施策を計画している。

 これらのセキュリティへの取り組みを踏まえて、マイクロソフト代表執行役 社長 マイケル・ローディング(Michael Rawding)氏が登壇、日本市場におけるWindowsサーバ・システムの実績を紹介した。その1つが、Biz Talk Server 2004をベースとした外食産業向け受発注システム「AutoEDI」である。同システムは、外食、中食、ホテルといった買い手業者と、飲料食品メーカー、卸商社といった売り手業者との間で発生する受発注処理と各企業内にある基幹システムの連携を自動化するものだ。また、現存するオフコンの資産をWindows環境へ移行させる施策として、OBC、日本ヒューレット・パッカードと協業し、レガシー・マイグレーションを推進していく。さらに、ノーツから主にExchange Serverへ移行させるための施策を中堅、中小企業へ拡大して展開していくプログラムも実施していく。

(編集局 谷古宇浩司)

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