「マカフィー」に社名変更する前に、ネットワークアソシエイツ
2004/5/27
米ネットワークアソシエイツの社長 ジーン・ホッジス(Gene Hodges)氏は5月26日、今後の事業戦略について説明し、エンタープライズ、中小企業、コンシューマに注力する考えを強調した。日本市場についてはチャネルパートナーを強化するとして、新しいパートナープログラムを発表。「ファイアウォール、IPSのスキルが高いパートナーと組んでいきたい」と述べた。
米ネットワークアソシエイツの社長 ジーン・ホッジス氏 |
ネットワークアソシエイツはネットワーク管理製品のスニファー事業を4月に投資会社に売却した。ホッジス氏は売却の理由を「セキュリティ事業に投資を集中させるため」と説明。エンタープライズ、中小企業、コンシューマのセキュリティ事業にフォーカスすると述べた。売却は6月末にも完了する予定で、ネットワークアソシエイツは売却後に社名を「McAfee」(マカフィー)に変更する。日本法人の社名も変更する。
ホッジス氏はアンチウイルスに加えてネットワークの侵入検知防御システム(IPS)を強化する方針を示した。6月4日に米国でIPSとアンチウイルスを組み合わせた新製品を発表することを明らかにしたうえで、「トレンドマイクロ、シマンテックなどの従来型のアンチウイルス製品では最新のワームを防止できない。従来型のアンチウイルス製品は陳腐化している」と指摘し、アンチウイルス製品に、IPS、ホスト型の侵入防止製品を組み合わせる必要があると強調した。同社のIPS製品はネットワークアソシエイツの世界の売り上げのうちで10%を占めるに過ぎないが、ホッジス氏は「次の四半期はかなり増える」として今後の期待を示した。
日本ネットワークアソシエイツは新たなパートナープログラム「McAfee SecurityAlliance」を6月に国内で始めると発表した。McAfee SecurityAllianceは、既存のパートナープログラムの対象製品を全製品に拡大し、従来2つだったパートナーのカテゴリを3つにした。パートナーに対して製品、サービス、テクノロジの各分野で厚いサポートを提供するのが目的だ。
3つのパートナーカテゴリのうち、最上位は「Elite」。対象パートナーはネットワークアソシエイツのMcAfee、IntruShield、Infinistreamの製品ラインアップのうち、2つ以上のラインアップを扱い、年間売上1億円以上を挙げることが条件。ネットワークアソシエイツはEliteのパートナーに対してHotfix情報の提供やトレーニング、マーケティング支援、販売支援などを提供する。Eliteの下位カテゴリとして「Premier」「Associate」があり、それぞれ支援を受けることができる。
中小企業向けの販売強化では、クライアントPCにインストールされたアンチウイルス製品「VirusScan」を管理する新ツール「McAfee ProtectionPilot」を発表した。500台のクライアントPCがある中小企業を対象にした製品。簡単な操作でクライアントPCにインストールしたアンチウイルス製品の状態をモニタリングしたり、セキュリティ・パッチの自動アップデートが可能となっている。
(編集局 垣内郁栄)
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