EA化の第一歩はデータ統合から
2004/7/6
三菱電機インフォメーションテクノロジー 取締役社長 野村齊氏 |
三菱電機インフォメーションテクノロジーは7月5日、企業内に分散するデータの集約/統合を目指した“データセントリックソリューション DS”事業を同社の中核事業として推進していくと発表した。2006年度で120億円の売り上げを目指す。
同社の目論見は、情報システム全体の最適化を目指すEnterprise Architecture(EA)のデータ部分に注力したもの。IT基盤をも含めたシステム全体の大規模な“EA化”の恩恵を被っているのは、一部の巨大企業、特に金融系ビジネスを主体とするグローバルカンパニーで、「残りの80〜90%の企業はEA化の波に取り残されている」(同社取締役社長
野村齊氏)状況ともいえる。
データの有効活用を中心に据えた情報システムの最適化であれば、巨額の投資は必要ない。実際、多くの企業で必要とされる“EA化”の恩恵とは、販売・経理・生産管理といった各システムを連動させること、つまり、多種多様なデータベースや業務ソフト間の連携を図ることである。同社のデータセントリックソリューション
DSは、データ連携・統合ツール「DH」とWeb対応データ検索・集計ツール「QL」に、コンサルティング事業を並行して展開することで、企業内に分散するデータの有効活用を促進する。
DHを導入することで、例えば、支社/支店で全国に分散する売り上げデータを一括収集することが可能となる。また、基幹システムの売り上げデータを店舗別に抜き、会計システムに送る単純な処理などもプログラミングなしで行える。QLは、異なるデータベースに格納しているデータでも各種帳票やHTML、ExcelといったWebブラウザで表示可能な形式に出力し、分析処理を行うことができるツールだ。
コンサルティングサービスおよび製品の販売は7月15日に開始する。
(編集局 谷古宇浩司)
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