富士通が金融機関のリテールビジネスをITで支援する

2004/8/26

富士通 金融ソリューション事業本部 本部長 小澤基之氏

 富士通は8月25日、金融機関の営業店向けに新たなシステム体系「次世代金融営業店ソリューション」を発表した。同社が2004年2月に発表した「次世代金融ソリューション体系」の1つで、金融機関のリテール戦略を営業店の観点から支援するのが同システム体系の目的。ポイントは「セールス活動の高度化」「事務のローコスト化」「セキュリティの強化」「システム投資の効率化」の4点。今後3年間で600億円、20行の受注を目指す。

 「次世代金融営業店ソリューション」はプラットフォーム層とアプリケーション層の2つの層で構成されている。

 プラットフォーム層は、同社のIT基盤「TRIOLE」に基づき、メインフレームやUNIX、Linux、WindowsといったさまざまなOS上に「Interstage」(Webサーバ)、「Systemwalker」(運用管理)、「Symfoware」(DB)などのミドルウェアを搭載して構築する。これらのプラットフォームは富士通が今回発表した「次世代金融営業店ソリューション」に限らず、すべてのアプリケーションの基盤となるものだ。さらに、同社独自のシステム構築フレームワーク「B2.Sframework(Building Blocks System Framework)」を活用しながら、アプリケーション層の開発を行っていく。

 アプリケーション層の核は同社が「セールスソリューション」「事務支援ソリューション」「セキュリティソリューション」と呼ぶそれぞれの特定機能コンポーネント群である。例えば「セールスソリューション」では、さらに「営業支援ソリューション」「教育支援ソリューション」と区分けがされており、その中に「セールス支援」や「プロモーション支援」「携帯端末連携」といった業務コンポーネントがそろっている。顧客はコンポーネントを選択し、組み合わせながら各行(あるいは各営業店)独自のシステムを構築することになる。なお、システム構築の前段階で「コンサルティング」(営業店コンサルティングおよび業種共通コンサルティング)サービスも提供する。

(編集局 谷古宇浩司)

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