テレビ会議サービス、次の有望市場は中小企業
2004/10/26
日本テレコムとポリコムはテレビ会議サービスで提携すると10月25日に発表した。ブロードバンド回線の普及で今後、中小企業やSOHOでもテレビ会議のニーズが増えると判断。日本テレコムがこれまで提供してきたテレビ会議サービスのパッケージにポリコムの低価格なテレビ会議システムを追加して、中小企業、SOHOに販売する。
日本テレコムのプロダクト統括本部 ネットワークプラットフォーム本部長 前田清登氏(左)とポリコム 代表取締役社長 奥田智巳氏 |
日本テレコムはIP-VPNサービス「Solteria」、法人向けインターネット接続サービス「ODN-Biz」を使っているユーザーに対してテレビ会議サービスを提供してきた。日本テレコムのプロダクト統括本部 ネットワークプラットフォーム本部長 前田清登氏は、同社が提供するテレビ会議サービスについて「ネットワークから機器の保守管理などトータルなパッケージを提供している」と説明した。
今回の提携では、そのパッケージにポリコムの新製品「Polycom V500」を追加する。V500はポリコムの上位機種と同じソフトウェアを採用しながらも、価格を抑えたのが特徴。1台で1〜3人での利用を想定している。
ポリコムの代表取締役社長 奥田智巳氏は、テレビ会議システムの低価格化やブロードバンド回線の定額化などテレビ会議サービスの普及を後押しする要因があるものの「運用面の問題がある」と課題を述べた。「通信キャリアと機器ベンダの歩調が合わず、高品質なソリューションを提供するためには(システム・インテグレータなど)インストーラの技量が要求される」ために「高くても使えないソリューションが発生している」という。
奥田氏はポリコムと日本テレコムが提携することで、「日本テレコムの高品質なIPネットワークや全国規模のサービスに加えて、管理の容易さなど付加価値があるトータルパッケージとして提供できるようになる」と述べた。奥田氏は日本テレコムとのパートナーシップで「顧客に対して安心感を与えることができる点が大きい」と説明し、手間が掛かる運用管理を日本テレコムが代行することのメリットを強調した。日本テレコムの前田氏も「今後の付加価値サービスとしてテレビ会議サービスを伸ばしていける」と述べた。
月額のサービス料金は、1年契約で3万4020円(平日9〜17時の保守対応)。保守対応にはほかに平日9〜22時や24時間365日、センドバックなどがある。初期導入費用は1台当たり4万9875円となっている。
(編集局 垣内郁栄)
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