アタッチメイトがPCのパッチ適用サービスを強化
2004/10/28
米アタッチメイトのアジア・パシフィック担当エリアセールス・ディレクターのボリス・イバンシック(Boris Ivancic)氏は10月27日、同社のソフトウェア配信、資産管理ソフトウェア「NetWizard」について「コンピュータウイルスの流行などでNetWizardを使ったセキュリティパッチ配信のサービスが注目されている」として、日本法人の従業員を30%増強するなど取り組みを強化する方針を説明した。
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米アタッチメイトのアジア・パシフィック担当エリアセールス・ディレクターのボリス・イバンシック氏 |
NetWizardはもともと、アタッチメイトが社内用に開発したソフトウェア配信用のツール。1999年ごろからはソフトウェア配信機能に加えて、クライアントPCの資産管理に利用するケースが増えてきた。しかし、セキュリティパッチが正確に適用されていなかったPCを中心に感染が広がったBlasterワームの流行後は、再びソフトウェア配信機能を利用したパッチ適用の注目が集まっているという。
日本法人の日本アタッチメイトはNetWizardのソフトウェア配信機能を利用したセキュリティパッチ適用のサービス「セキュリティパッチ用スクリプトサービス」(MSS)を2004年4月から展開している。MSSはマイクロソフトのWindows OSや「Internet Explorer」(IE)のセキュリティパッチを、NetWizardの配信機能を利用して複数のクライアントPCに一括適用するサービス。NetWizardのサポートサービスの1つとして提供される。セキュリティパッチは「Windows Update」を使っても適用できるが、各クライアントごとにWindows Updateをユーザーが実行する必要があり、IT管理者が適用を確認できない。
セキュリティパッチを自動的に適用するサービスは他社も提供しているが、MSSの特徴は「各PCへのパッチの適用状況をレジストリレベルで自動調査できる点」(日本アタッチメイト カントリーマネージャ 高須賀敦氏)。各PCのプラットフォームに合わせて最適なパッチを適用できるという。どのPCに対してどのパッチを適用するかという判断はスクリプトの“IF文”で自動判断するため「IT管理者は判断の煩わしさがなく、適応の遅れを防げる」(高須賀氏)。MSSにはパッチ適用前に、社内のPCのパッチ適応状況などを統一する機能もある。PCの環境を同じ状態にすることで、その後のパッチ適用を効率的に行えるという。
パッチ適用ツールにはマイクロソフトが提供する「Microsoft Software Update Services」(SUS)もあるが、高須賀氏は「SUSはWindows 2000、XP、2003と対応OSが限られる。古いWindows OSを使っている企業も多く、SUSでは3分の1ほどしかサポートできない」と指摘した。NetWizardはWindows 2000、XP、2003のほかに9x、NT4.0に対応。OSやIEだけでなく、ウイルス対策などのソフトウェアをクライアントPCに配信することも可能。
MSSの利用料金は、「NetWizard BASE」のライセンスが300台のPCを管理する場合で96万円。ほかに保守費用として年間19万2000円かかる。
イバンシック氏は日本でのNetWizardの取り組みについて「機能が異なる6つのバージョンを用意し、高いレベルのサポートを提供する」と語った。新規代理店を追加する計画もあり、現在15%というアジア・パシフィック市場での日本での売り上げの比率を、早期に25%に伸ばすことを目指す。
(編集局 垣内郁栄)
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日本アタッチメイト
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