富士通、Systemwalkerに情報漏えい対策の新製品
2004/11/13
富士通は運用管理製品「Systemwalker Desktop シリーズ」にセキュリティ関連の2製品を追加し、個人情報漏えい対策を強化すると11月12日に発表した。富士通のソフトウェア事業本部 運用管理ソフトウェア事業部 事業部長 新田将人氏は「Systemwalkerは大規模企業が得意だが、Desktopシリーズでは中堅企業など新しい市場も狙っている」と述べ、中堅企業もターゲットに情報漏えい対策ソフトウェアを拡販する考えを示した。
富士通のソフトウェア事業本部 運用管理ソフトウェア事業部 事業部長 新田将人氏 |
富士通が追加したのはクライアントPCを制御する「Systemwalker Desktop Keeper V12」と、PC内やドライブやフォルダのデータを自動で暗号・復号化する「Systemwalker Desktop Encryption V12」。
Systemwalker Desktop Keeperは管理サーバでポリシーを設定し、各PCの動作を制御する。制御できるのは印刷やアプリケーションの起動、ログイン、プリントスクリーン、USBメモリなど外部メディアへのデータの保存など。PCで行われた操作を記録する機能があり、不正な操作がなかったかどうかをログで確認できる。富士通では「休日や夜間に操作されたPCをリストアップしてログを調べることが可能で、情報漏えいの心理的な抑止につながる」としている。ポリシーはPCごとに設定する。将来的には認証サーバと連携し、ユーザーごとにポリシーを割り当てられるようにするという。
Systemwalker Desktop EncryptionはPCのドライブやフォルダに格納するファイルを自動で暗号・復号化する。USMメモリなど外部メディアも自動的に暗号化される。富士通では「PCやメディアの盗難、置き忘れ時にファイルを保護できる」としている。暗号・復号化の処理はユーザーがそのファイルやフォルダにアクセスしたり、更新したときだけ行われる。そのためSystemwalker Desktop Encryption以外のアプリケーションの動作に影響を与えることが少ないのも特徴だという。共有フォルダなどネットワーク上のドライブに保存したファイルも暗号化できる。
富士通ではこの2製品にハードウェア、ソフトウェアの資産管理やセキュリティパッチの適用などができる製品「Systemwalker Desktop Patrol V11」を加えて、個人情報漏えい対策製品として企業に提案する。富士通は情報漏えい対策を行ううえで、「資産管理」「暗号化」「アクセス記録」「操作制限/アクセス制御」が必要と訴えている。新田氏は「富士通は運用管理のストーリーを体系化して製品を出してきた」と述べ、情報漏えい対策製品のラインアップに自信を見せた。
価格はSystemwalker Desktop Keeperの管理サーバが30万円から。別にクライアントPCのライセンスが必要。2005年2月に出荷する。Systemwalker Desktop EncryptionはクライアントPCのライセンスが1台当たり1万円。2004年12月に出荷。Systemwalker Desktop Patrolは管理サーバが17万4000円からとなっている。
(編集局 垣内郁栄)
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