［Interview］ IDSは対応に限界、IPSを投入するウォッチガード
2004/11/20
米ウォッチガード・テクノロジーズは、ファイアウォールやVPNといった統合ネットワークセキュリティ機器を中心に取り扱う企業。SME（中小規模企業：100〜1000ユーザー）市場でシスコに次いで2位のシェアを持つという。業界で初めてアプリケーション・レイヤー・セキュリティを導入したことでも有名だ。
米ウォッチガードのワールドワイドセールス担当シニアバイスプレジデントのデール・バスティアン（Dale Bastian）氏とアジアパシフィック担当マネージングディレクターのジェフ・ハーミュゼズ（Jeff Hurmuses）氏に今後の製品戦略を、日本法人代表取締役社長の飯田裕氏に日本市場における販売戦略を聞いた。
――ウォッチガードがこれまで展開してきた製品について教えてください。
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| 米ウォッチガードのワールドワイドセールス担当シニアバイスプレジデントのデール・バスティアン氏（左）とアジアパシフィック担当マネージングディレクターのジェフ・ハーミュゼズ氏 |
バスティアン氏 われわれの製品の特徴の1つは、使いやすさです。ファイアウォールのみならず、コンピュータ・ウイルス対策、Webフィルタリング、IDSなどさまざまな機能を統合したアプライアンスを提供しています。そして重要なのは、これらの製品は優れたコストパフォーマンスを発揮していることです。機能はアドオンの形で提供されるので、新しい技術に対応できるだけでなく、ユーザー数の増加などにも柔軟に対応できる拡張性があります。
――さまざまなセキュリティ機能を提供していますが、現在もっとも脅威に感じられるリスクは何でしょうか？
バスティアン氏 ウイルスだと思います。今度「Firebox X」シリーズにゲートウェイでのウイルス対策機能を追加するアドオンを発表します。ウイルス対策ソフトにはオープンソースの「ClamAV」を採用します。2万2000以上のウイルスシグネチャを持つ優れた製品です。
――2005年の製品戦略について教えてください。
バスティアン氏 まず2005年の第1四半期にIPS（不正侵入防御システム）を投入する予定です。攻撃を検知するだけのIDS（不正侵入検知システム）では、すでに限界にきていると思います。特にワームには対応できません。われわれが投入するIPSはシグネチャ型とアノーマリ検知型の両方の機能を持った製品となります。
また、スパイウェア対策機能も提供する予定です。発表時期はまだ未定ですが、2005年度中に投入します。
――スパイウェアについて、米国では法案化など対策が進んでいますが、日本ではそれほど取り上げられてはいません。日本市場でも受け入れられるでしょうか？
ハーミュゼズ氏 スパイウェアの脅威については日米間に格差はないと思います。おそらく、日本のユーザーでもスパイウェア検出ソフトを使えば、いくつかのスパイウェアがこっそりとインストールされていることに気づくでしょう。
――そのほかにも予定している製品はありますか？
バスティアン氏 VoIPに関する製品を予定しています。具体的にはまだ申し上げられませんが、ネットワーク上を流れるデータをセキュアにするものです。VoIPだけでなく、インスタントメッセージ（IM）やショートメッセージサービス（SMS）なども視野に入れています。
――日本市場の重要性について教えてください。
ヒュームセス氏 日本は売り上げで米国に次いで第2位であり非常に重要だと思っています。
――日本市場の販売戦略について教えてください。
飯田氏 まずは西日本への展開が挙げられます。それから代理店の数を増やそうと思っています。これは、1次代理店を増やすのではなく、その下につながる2次代理店を増やそうと思っています。
また、製品の日本語化も重要な課題です。将来的には、日本市場に特化した製品を投入したいと思います。サポート面の強化も必要です。現在、シアトルに日本人スタッフを24時間体制で常駐させていますが、お客さまの中には出張サービスを期待される方も多くいらっしゃいます。西日本への展開とあわせて、実際に現場で対応できるエンジニアを充実させたいと思います。
（編集局 岡田大助）
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ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパン
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