グローバル企業向けマネージドSSL-VPN
2005/2/1
AT&Tグローバル・サービス(以下、AT&T GNS)は1月31日、SSL-VPN製品ベンダの米アベンテイル・コーポレーション(以下、アベンテイル)と協業し、多国籍企業向けにSSL-VPNサービス「SSL-VPN マネージド・サービス」の提供を開始した。AT&T GNSは、従来より提供しているIPSecやマルチ・プロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)に続くIP-VPNサービスとして提供する。(左)AT&T GNS サービス推進本部 サービス推進部 サービスプラニングマネジャー 上野達也氏 (右)米アベンテイル アジア太平洋運営ディレクター リチャード・ティング氏 |
AT&T GNS サービス推進本部 サービス推進部 サービスプラニングマネジャーの上野 達也氏は、「アクセス制限をかけるビジネスパートナーにはSSL-VPNを、利用頻度が高い自宅勤務の社員にはIPSec VPNを、と社内のニーズに従って使い分けていただきたい」と語り、両サービスを補完し合うサービスとして販売していくことを明らかにした。
ユーザーはアベンテイルのSSL-VPNサーバを企業内に設置し、リモートアクセス用の端末からWebブラウザを利用してセキュア・リモート・アクセスを実現する。標準サービスとして、アベンテイルのSSL-VPNサーバ、EX 1500を標準で2台設置し、冗長化構成をとる。リモートアクセス用の端末からは、SSL-VPN接続で社内のWebベースのアプリケーションやWebサーバ、共有ファイルに接続できる。また、クライアント/サーバアプリケーションを利用したいユーザー用のオプションとして、「Downloadable Java Agent機能」や「Windows Agent機能」が用意されている。
「Downloadable Java Agent機能」は、クライアント側にJavaアプレットやActiveXコンポーネントをダウンロードすることで、Microsoft OutlookやNotes/Domino、FTP、Telnetが利用できるようになるというもの。「Windows Agent機能」では、Windowsに特化した専用のVPNクライアントをリモートアクセス端末にダウンロードすることで、オラクルやSAPなどの既存のクライアント/サーバアプリケーションが利用可能になる。
250ユーザー用サービスの初期導入費用は127万8000円、月次費用は29万7000円。インターネット回線や認証サーバは選ばず、ユーザー企業に導入済みの既存のサービスや製品を利用させる。
過去数年間にわたり、キャリアによるSSL-VPNのサービスは盛んに提供されてきた。米アベンテイル アジア太平洋運営ディレクター リチャード・ティング/丁偉平(Richard Ting)氏は、「SSL-VPN利用の先進国である米国では、2005年中にSSL-VPNがIPSec VPNの導入実績を追い抜くとのアナリスト予測がある。日本でも、SSL-VPNのリモートアクセス端末に携帯電話を対応させるなど、独自のニーズを満たしていけば、まだまだ市場はあると考えている」と述べ、自信を見せた。
(@IT 富嶋典子)
[関連リンク]
AT&Tグローバル・サービス(プレスリリース)
米アベンテイル
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