プロジェクトの情報はここで管理する、Borland StarTeam 2005

2005/2/8

ボーランド テクニカルソリューションデリバリー本部 本部長 山田茂氏(左)、営業本部 マーケティング部 部長 藤井等氏(右)

 ボーランドは2月14日に変更管理(構成管理)製品「Borland StarTeam」の最新バージョン「Borland StarTeam 2005」日本語版をリリースする。StarTeamは、開発プロジェクトにかかわるすべての変更情報(や成果物)を一元管理する製品。情報はセントラルリポジトリに格納され、リアルタイムにプロジェクトの進ちょくを管理することが可能となる。

 開発プロジェクトは刻々と変化し続ける。その過程で生じる変化は、例えば、「ファイルの更新」「要求の変更」「タスクの進捗」「ディスカッション記録」の蓄積などさまざまな成果物を生み出していく。これまで、プロジェクトが進行するに従って生じる変化を管理する方法がなかったわけではないが、多くの場合、情報は属人的要素を持ち、手作業による管理では必ずといっていいほどの漏れが出た。機械的に一括管理できれば問題はないが、開発現場のニーズをすべて吸い上げた理想の管理ツールが存在したわけでもなかった。

 StarTeamはチームメンバー全員が変更要求や障害追跡、タスク追跡など進行中のプロジェクトの把握を支援する構成管理のための自動化ツールである。通常のバージョン管理作業中に属性を追加するだけで、管理者に必要な情報が集約されるよう設計されている。今回リリースするStarTeam 2005は、サーバを稼働させながらバックアップ作業を実行するオンラインバックアップや、サーバのインポート/エクスポートのサポート、LDAPサーバサポートなど、開発拠点がグローバルに点在する大規模プロジェクトへの適用も視野に入れて改良が加えられた。

 ボーランドの営業本部 マーケティング部 部長 藤井等氏は今日のソフトウェア開発プロジェクトにおいて、「状況の正確な把握や管理の不在がプロジェクトの失敗を高める大きな要因である」と指摘する。同社では構成管理ツール「StarTeam」と要求管理ツール「CaliberRM」を、開発プロジェクトで生じるさまざまな変更情報を一括で管理するインフラストラクチャとして位置付ける。そして、このインフラストレクチャ上に同社の開発ツールを統合し、開発にかかわるスタッフの役割に応じた情報を自由に把握できるシステムを構築しようとしている。ソフトウェア開発という事業は、案件の規模が大きくなればなるほど、企業の経営戦略と密接に関連するようになる。開発プロジェクトの情報が現場の開発者だけで閉じられていた時代はすでに終わっているといっていいのかもしれない。

(@IT 谷古宇浩司)

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