NECとの協業でIP電話のアプリ連携を提案、キーウェア

2005/3/4

 キーウェアソリューションズはNECと協業し、IP電話事業に参入すると3月3日に発表した。NECのIT・ネットワーク統合製品ファミリ「UNIVERGE」のセールス、アプリケーションパートナーとなり、IP電話の提案、構築を行う。今後3年間で200システムの提供を目指す。キーウェアソリューションズの代表取締役社長 八反田博氏は「今年はIP電話元年になる」と述べ、IP電話事業への意気込みを見せた。

キーウェアソリューションズの代表取締役社長 八反田博氏

 NECとの協業でキーウェアが売りにしたいのが、IT電話とアプリケーションとの連携ソリューション。キーウェアはもともと「Notes/Domino」やSAP R/3の提案、開発に強みがあり、コンサルティングからシステム構築、運用・保守までを手がけてきた。キーウェアはすでにNotes/Dominoのアドレス帳から内線/外線のIP電話をかけられるソリューションや、携帯電話のFOMAを無線IP電話として利用するソリューション、Web会議のソリューションなどを開発したという。今後はUNIVERGE製品とSAP製品との連携ソリューションなどを開発するという。

 キーウェアはIP電話事業の参入に合わせて営業やエンジニアなどVoIP技術者を育成。IP電話普及推進センタ(IPTPC)のVoIP認定技術者40人を社内に用意した。今後も育成を続けて、認定技術者を増やすという。また、顧客向けにIP電話の利用を実演するデモスペース「UNIVERGE新宿ソリューションセンター」を東京・新宿の本社内に開設した。キーウェアが提案するソリューションを顧客が試すことができる。

キーウェアソリューションズが開設したIP電話のデモスペース「UNIVERGE新宿ソリューションセンター」

 NECが展開するUNIVERGEソリューションは、NEC、パートナーのネットワーク製品とアプリケーションソフト、構築サービス、運用・保守などを組み合わせた内容。NECだけでなく、さまざまなパートナーが協力してソリューションを提供している。NECの執行役員 都筑一雄氏は「特にアプリケーションについてはNECだけでは無理。いくつかのパートナーにお願いしている」と説明した。

 NECによると、UNIVERGEのパートナーは2月末で、セールスパートナーが400社以上、アプリケーションパートナーが155社。電話など通信を扱ってきたパートナーが多いという。NECはパートナーを1000社にすることを目指しているが、高付加価値なIP電話サービスを提供するため、アプリケーションの実績が豊富なパートナーを特に求めている。今回のキーウェアとの協業もアプリケーションに関するキーウェアの実績を評価した。NECは「キーウェアはNotes/Dominoなどのグループウェア、SAPなど基幹システムの技術を持っている。キーウェアとの協業を手始めにアプリケーション連携の領域を広げていきたい」と期待している。

(@IT 垣内郁栄)

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キーウェアソリューションズの発表資料
NECの発表資料

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