ヒステリシス署名を活用、日立がe-文書法ソリューション
2005/3/30
日立製作所 情報・通信グループは3月29日、「e-文書法」に対応した文書・帳票電子化ソリューションを4月1日に提供開始すると発表した。e-文書法は保存が義務付けられている文書の電子保存を認める法律で、4月1日に施行される。日立の新ソリューションはライフサイクル分析、コンサルティングを行って最適なシステムを設計・構築するのが特徴。
新ソリューションでは事前にコンサルティングを実施。各種文書・帳票の生成や電子化から利用、流通、保存、廃棄にいたる文書のライフサイクルを調査し、e-文書法に対応した最適なシステム構築を行う。文書の電子化や保存・廃棄などのプロセスは日立のアウトソーシングサービスを利用することも可能だという。
文書・帳票の電子化と長期保存で求められる改ざん防止、非改ざん証明は、電子署名の真正性を長期にわたり保証する技術「ヒステリシス署名」を採用した。ヒステリシス署名は、早稲田大学、横浜国立大学、東京電機大学、日立製作所が共同で開発した技術で、電子署名のハッシュ値を活用して複数の電子署名間で連鎖構造を作る。文書に単独で電子署名することと比較して、署名の安全性、有効性を長期間維持できるという。
日立は新ソリューションの提供で文書の印字、流通、保管のコストが削減でき、業務効率の向上や情報漏えい対策も図ることができるとしている。特に文書を大量に保存している保険、証券、銀行、運輸、小売などの業界で大きな効果が期待できるという。日立では今後3年間で売上高150億円を目指す。
(@IT 垣内郁栄)
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日立製作所の発表資料
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