リアルコムが“暗黙知”を重視したナレッジマネジメント

2005/3/31

 リアルコムは3月30日、ナレッジマネジメントスイート「REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuite V3.1」および社内電話帳パッケージ「REALCOM KnowledgeMarket Know-Who アドレスブック V1.0」の出荷を3月31日より開始すると発表した。リアルコム 代表取締役社長 谷本肇氏は、「ソフトウェアとコンサルティングを融合させ、人中心のナレッジマネジメントを提供したい」と抱負を語った。

リアルコム 代表取締役社長 谷本肇氏
 リアルコムのナレッジマネジメントスイートでは、通常のレポートや提案書などの“形式知”ではなく、人のノウハウや経験などの“暗黙知”を重視したナレッジマネジメント製品だという。谷本氏は「われわれはIT系と人間系のバランスを取ることを最重要に考えている」と語り、「例えば、メール10通のコミュニケーションがフェイス・トゥ・フェイスだと3分で解決する場合もある。便利なメールであってもバランスが重要だ」と説明した。KnowledgeMarketは日本でも、ソニーや東京三菱銀行、NECなど50社以上に採用されている。

 実際にKnowledgeMarketでは、コミュニティと呼ぶ仮想空間において、組織内の情報共有やコミュニケーションを可能にするWebアプリケーション。Q&Aコーナーや業務関連の情報を格納するライブラリなどを実装している。最新版のKnowledgeMarket V3.1では、社員があらかじめ個人のプロフィールや得意分野、活動履歴などを登録しておくことで「誰がどんな人物なのか」を検索できるKnow-Who アドレスブックに対応した点が特徴だ。

 新製品「Know-Who アドレスブック」では、個人のプロフィールや得意分野、活動履歴などを“人の情報データベース”である「Know-Who DB」に登録。登録された情報は個人のホームページとして表示される。このデータ登録によって、通常の所属や役職、電話番号といったデータからの検索に加えて、その人が持っている専門性から人を探し出すことが可能になるとしている。谷本氏は「スキルという切り口で人材を検索可能にすることで“社内にどんな人材がいるのか?”といった検索が容易になり、社内リソースを有効活用できるようになる」と強調した。

 今後の方向性として谷本氏は「ナレッジマネジメント製品では大きなシェアを獲得したが、今後はEIPやBI、グループウェア、文書管理などのさまざまな分野におけるリーダーと提携することも視野に入れている。顧客にすべてのソリューションをワンストップで提供できることが重要だ」という見解を示した。

(@IT 大津心)

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リアルコム報道発表資料

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