マーキュリーの新ツールは「サーバ停止の損害額が分かる」

2005/4/20

 ソフトウェアの品質管理ツールなどを提供しているマーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは4月19日、ITシステムの稼働状態をビジネスの視点で管理・監視するツール「Mercury Business Availability Center 5.0」と、同社が業務アプリケーションの運用と監視を請け負うマネージド・サービス「Mercury Managed Service for Business Availability Center」の提供を発表した。

 マーキュリーが重視しているのは、ITシステムとビジネスの関連づけだ。アプリケーションごとにそれがビジネスに与える重要度を設定し、トラブルがあった際に重要度が高い順番に対応するような管理機能を提供する。「ITシステムがビジネスの価値を最大化すること。それがマーキュリーのコンセプトである『BTO』(Business Technology Optimization)」(同社プロダクトマーケティングマネージャ 岡崎義明氏)。

 同社の新製品であるAvailability Centerは、アプリケーションの状態を「ビジネスに与える重要度ごと」「ユーザー体験としてのレスポンス速度の履歴」「アプリケーションの状態と、ハードやネットワークなどのインフラそれぞれ」といったさまざまな視点で監視できる。サービスレベルとして稼働時間やレスポンス速度などをあらかじめ設定しておき達成状況をリアルタイムに把握したり、サーバ停止時の損害規模などを設定することで、トラブル時の損害を把握することなどができるという。

 岡崎氏は、「いままでの監視ツールの多くは、ソフトとハードを同列に管理していた」とし、サーバやネットワークがダウンしていないかどうかの「システム視点」での監視だけでなく、ビジネスが安定して運用できているかどうかという「ビジネス視点」で監視できる同社のツールの違いを強調した。

 また、同社が企業アプリケーションの運用を請け負うManaged Serviceは、Availability Centerを用いて監視を行う。マーキュリーは、サーバやネットワークなどのインフラの提供と24時間の運用保守などを提供する。このサービスを利用することで、企業のIT部門に対して「システムを早く導入でき、リスクを避けてTCOを低く抑えることができる」(マーケティング部 河野真一氏)というメリットを提供できるとした。

(@IT 新野淳一)

[関連リンク]
マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンの発表資料(その1)
マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンの発表資料(その2)

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