オープンソースビジネスは世界市場で展開、SRA

2005/5/11

SRA 代表取締役社長の鹿島亨氏

 SRAは5月10日、同社がこれまで展開してきたオープンソースソフトウェア(OSS)関連ビジネスの拠点を米国に移転すると発表した。6月を目処にサンフランシスコに新会社を設立する予定。OSSビジネスの本拠地を米国サンフランシスコとし、ニューヨーク、アムステルフェーン(オランダ)、ロンドン(英国)、ワルシャワ(ポーランド)、バンガロア(インド)、大連(中国)に拠点を設置することで、世界市場をカバーする考え。

 OSSビジネスの世界展開は、「より大きなビジネスチャンスの獲得にある」とSRA 代表取締役社長の鹿島亨氏はいう。特にデスクトップ分野においては、ブラジルやロシア、インド、中国など今後の市場拡大が期待されるいわゆる“BRICs”と呼ばれる市場での普及が見込まれる。このような市場への足掛かりをつける意味でも、米国に拠点を置きながら製品およびサービスの技術面、販売面のノウハウを蓄積することは同社にとってメリットのある展開であるといえる。

 ターゲット市場は、政府機関や大学を中心とした教育機関、金融、通信(コールセンター)。市場を限定するのは、LAPP(Linux、Apache、PostgreSQL、PHP)に特定市場向けのアプリケーションまでをセットとしたOSSのスタックリリースを計画していることによる。これらのプロダクトに、コンサルティングをはじめとしたサービスをセットにして販売する。サーバ分野については各拠点の現地企業とパートナーシップを結んで販売していく。

 新会社の初年度の売上げ目標は1000万ドル。

(@IT 谷古宇浩司)

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SRAの発表資料

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