IPAがスーパークリエータを認定、「末恐ろしさを秘めている」
2005/5/14
ソフトウェア開発者を支援し、優秀な開発者を発掘する情報処理推進機構(IPA)の未踏ソフトウェア創造事業の2004年度上期の「天才プログラマー/スーパークリエータ」が決まった。IPAのソフトウェア開発支援部長 巽俊一郎氏は「今年はかなりスーパークリエータへの関門が狭かった」と述べ、今後の活躍への期待を示した。IPAはスーパークリエータに対して、事業化の支援や広報活動のバックアップなどを行う。
IPAのソフトウェア開発支援部長 巽俊一郎氏 |
未踏ソフトウェア創造事業は2004年度で5年目。2004年度からは上期と下期に分けて開発者を募った。2004年度上期は328件の応募に対して39件を採択した。スーパークリエータと認定された15人は、この39件の開発者の中から開発の新規性、開発能力、将来の可能性が評価された。IPAのソフトウェア開発支援部 未踏ソフトウェアグループリーダー 細谷賢二氏は将来の可能性として「末恐ろしさを秘めているかどうかをみた」と述べた。
認定されたスーパークリエータと開発内容、プロジェクトマネージャの評価は以下のとおり。
- 朝倉民枝氏 「幼児向けインタラクティブWebソフトの開発」
- 伊藤孝行氏 「WisdomWeb:インセンティブに基づく知恵の共有システム」
- 大谷淳平氏 「Lamp:教育的かつ実用性のあるゲームミドルウェア」
- 奥一穂氏 「ウェブアプリケーション (Apache/Perl) 統合開発環境の開発」
- 奥村貴史氏 「エンドホストにおける汎用ネットワーク制御機構の研究開発」
- 近藤秀和氏 「人々の情報収集効率向上のための基盤ソフトウェア開発」
- 坂本竜基氏 「メタデータの豊饒化にむけた公共的アノテーションシステム」
- 新谷虎松氏 「WisdomWeb:インセンティブに基づく知恵の共有システム」
- 住井英二郎氏 「美しい日本のMLコンパイラ」
- 高林哲氏 「世界規模ソースコード検索エンジンの開発」
- 田川欣哉氏 「画像処理を用いたプレゼン支援インタフェース『Afterglow』の開発」
- 寺岡宏彰氏 「XM支援ツール Galapagosの開発」
- 本田晋也氏 「マルチプロセッサシステムに対応したシステムレベル開発環境の開発」
- 吉野孝氏 「異文化コミュニケーションのための知識共有システムの構築」
- 王化氏 「Cyber Assistant: Interface for Online Children Education」
IPAはまた、応募を28歳未満に制限した「未踏ユース」のスーパークリエータ、7人も発表した。認定者と開発内容、プロジェクトマネージャの評価は以下。
- 安達宜隆氏 「複数PC間データ自動同期ソフトウェアの開発」
- 井尻敬氏 「スケッチベースの草花のモデリングシステムの開発」
- 小林由佳氏 「漫画設計支援システム『POM』の開発」
- 笹田耕一氏 「Rubyプログラムを高速に実行するための処理系の開発」
- 関愛氏 「メールによる懸賞応募システムの開発」
- 山ア秀輔氏 「情報教育に特化した視覚表現豊かな統合開発環境『双葉』の構築」
- 山本峰章氏 「日本語プログラミング言語の開発」
(@IT 垣内郁栄)
[関連リンク]
IPAの発表資料
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