SAP NetWeaverの次期リリースでBPM機能が完全統合
2005/7/5
2006年をめどに、「SAP NetWeaver」の次期バージョンで完全統合する予定 |
SAPジャパンとIDSシェアー・ジャパンは7月4日、ビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)分野で従来からの協業関係を強化すると発表した。今回の協業強化によって、SAPジャパンはIDSシェアーの「ARIS for SAP NetWeaver」を始めとするBPM製品の再販を行い、IDSシェアーは「mySAP Business Suite」などのSAP製品の再販を開始する。今後拡大が見込まれるビジネスプロセス主導のシステム構築需要を狙う。
SAPが業務パッケージの販売で蓄積してきた業種別のビジネス・シナリオ・テンプレートをもとに、「ARIS for SAP NetWeaver」で細かい機能の追加や変更を加えたビジネスモデルを描く。このモデルからアプリケーションを導入するための要件設計を行う。さらに、「ARIS for SAP NetWeaver」で設計したモデルは、「SAP Solution Manager」や「SAP Exchange Infrastracture(SAP XI)」といった「SAP NetWeaver」の構成要素を通じて、SAPアプリケーションやSAP以外のアプリケーション間の実行プロセスとして実装することが可能になる。
2005年7月の段階では、上記のような製品連携の初期機能を実現しているが、今後徐々に製品の統合を進めていく。2005年内には「SAP XI」と「ARIS」を共通定義言語BPELで相互連携できるようにし、2006年をめどに、「SAP NetWeaver」の次期バージョンで完全に統合する予定。
SAPが提唱する“サービス指向型アーキテクチャ”「ESA(エンタープライズ・サービス・アーキテクチャ)」にとって、BPMツールとの連携は重要な意味を持つようだ。SAPジャパン 代表取締役社長の藤井清孝氏が「今後、大企業でニーズが出てくる」というように、企業の情報システムを長期的なライフサイクルの視点でみると、外部環境に対する対応力やシステムの柔軟性、構築スピードの向上といった要素が不可欠となる。つまり、ビジネス・プロセスがモデルとして定義され、それのモデル群が実装レベルのさまざまなサービス群とシームレスに連動するシステムが望まれているのである。これが“サービス指向アーキテクチャ”によって構築されたシステムの形態であるといえる。
(@IT 谷古宇浩司)
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