通信データ量を1/2〜1/10に短縮、NRIのモバイルミドルウェア

2005/7/12

 野村総合研究所(NRI)は7月11日、モバイル/ワイヤレス・ネットワーク向け通信ミドルウェア「Mobiletune(モバイルチューン) Ver2.0」を発売した。セキュリティ機能を強化し、多様なモバイル通信環境で通信時間や通信データ量を2分の1から10分の1に短縮した。

 「Mobiletune」は、通信プロトコル「MobileUDP」や圧縮機能「Bindingコンテンツ圧縮」などNRIが独自に開発した技術を活用したモバイル向けのミドルウェア。Webアクセス・電子メールの送受信の通信時間・通信データ量を2分の1から10分の1に短縮・削減するほか、移動中にリンク切断が発生しても再接続時に継続受信ができるなどの特徴がある。現在では、その特徴が認められ、大手金融機関や製薬会社、飲料メーカーなど20社を超える企業に導入されている。

 しかし、従来型の「Mobiletune」では、アプリケーション側で情報が暗号化されている場合(HTTPS環境など)、通信データ削減効果が限定的にならざるを得なかった。そこで「Mobiletune Ver2.0」では、HTTPS環境でも大幅なデータ削減効果を発揮する「SSLサーバコネクタ」機能を搭載した。「SSLサーバコネクタ」は、既存のHTTPS環境に変更を加えることなく、モバイル環境からのアクセスの効率化を実現した。この機能と「Mobiletune」の暗号化機能を併用することで、モバイル端末とサーバ間のセキュリティを確保する。

 また、「Mobiletune Ver2.0」では、POP3において、メール受信の際に暗号化された認証情報をやりとりするオプションに関して、「APOPプロトコル対応」機能を実装した。

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野村総合研究所の発表資料

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