「昨今の人事課題に対応」、PeopleSoft HCM新版リリース

2005/7/20

 日本ピープルソフトは、人事管理アプリケーションの新バージョン「PeopleSoft Enterprise ヒューマン キャピタル マネジメント 8.9」(HCM 8.9)の販売を開始したと7月19日に発表した。各従業員のパフォーマンス管理に注目したのが特徴で、「昨今の人事の課題に対応した」(ピープルソフト)という。

日本ピープルソフト HCM プロダクト マーケティング マネージャー 横井 クリスティーヌ 由美子氏

 米オラクルの買収によって、ピープルソフトの各アプリケーションは2008年にもオラクル製品と統合されることが決まっている。統合製品の「Fusion Application Suite」は「PeopleSoftのノウハウやTCOの低さが実装される」(ピープルソフト)。HCM 8.9に実装された人事に関する分析、モデリングの機能もFusion Application Suiteに反映されるとみられる。

 HCM 8.9の特徴は、「ビジネスと結びついたアクションが取れること」(日本ピープルソフト HCM プロダクト マーケティング マネージャー 横井 クリスティーヌ 由美子氏)だ。ワークフォースパフォーマンスをキーワードに、「ビジネスと強くリンクして、人事情報を活用できるようにした」。

 具体的には、パフォーマンス管理の機能を強化した。従業員の評価シートに役職に応じて複数の人がアクセスできるようにして、360度評価などさまざまな人事評価に対応できる。また、正社員、非正規社員の管理アーキテクチャを1つに統合し、従業員が非正規社員から正社員へと雇用形態が移り変わっても、業務履歴や職務レコードを引き継いで管理できるようにした。「世界的に雇用形態が多様化し、ニーズが高い分野に対応する」(横井氏)

 人事関連の戦略をモデリングする機能も強化した。人事の調達、育成、配置、処遇の4分野に対して個人スコアカードを用意し、KPIダッシュボードを使って人事戦略のシミュレーション、モデリングができる。組織変更や人員構成の変化に迅速に対応できるようになるという。

(@IT 垣内郁栄)

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