ESB導入でSOAの展開を迅速に、BEAがESB製品をリリース
2005/8/24
日本BEAシステムズ マーケティング本部長 保阪武男氏 |
日本BEAシステムズは8月23日、同社の新製品ファミリー「BEA AquaLogic」でESB(Enterprise Service Bus)機能を担う「BEA AquaLogic Service Bus 2.0J」を発表した。異なる複数ベンダの製品で構成される異種混在のコンピューティング環境において、既存サービスを統合し、再利用を促進するサービス・インフラストラクチャの役割を果たす。メッセージキューイングによるトランザクション制御に加え、同期・非同期通信の設定、メッセージ内容の変換機能を搭載している。各サービスの状況をモニタし、管理を行う機能もある。
ESBの一般的な定義としては、通常、サービスの連携処理を自動的に行うメッセージ・ブローカを指す。BEAではESBを「SOAベースのアプリケーション(サービスやコンポーネント)を統合する高機能なメッセージバス」と位置付け、さらに「Webサービスなどの標準仕様およびJMS 、HTTPなどの複数のプロトコルをサポート、メッセージのルーティング、蓄積型、同期型・非同期型通信などを提供する統合インフラストラクチャ」とする。同社では、システムのメッセージングとサービス管理領域を同製品で整理することで、システム全体のSOA対応時における構成・実装作業の短縮を狙っているようだ。
ESBとしての「BEA AquaLogic Service Bus 2.0J」の最も基本的な利用例は、サービス間のさまざまな差異(メッセージ・モデルやプログラミング・モデル、メッセージ・フォーマット)を吸収するメッセージ・ブローカとしての役割だ。この基本機能から派生して、システム間のサービスルーティングやサービス・インスタンス間のロードバランスの調整、新バージョンサービス実装の効率化、セキュリティの集中管理といった利用例が想定できる。
なお、同製品が実現するのはサービスの接続と統合部分(メッセージングと管理)だけであり、ビジネス・プロセスの統合やロジックの記述などに関しては、「BEA WebLogic Integration」が担当することになると同社は説明している。
(@IT 谷古宇浩司)
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日本BEAの発表資料
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