SOAにフォーカスするBEAが来年出す製品
2004/10/16
米BEAシステムズはSOAにフォーカスした戦略にのっとり、次世代のプラットフォーム(コード名:Diamond)と、ESB(Enterprise Service Bus)に対応した製品(コード名:QuickSilver)を開発中だ。同社のCTOに着任したばかりのマーク・カージス(Mark Carges)氏が、この2つのプロジェクトの概要を明らかにした。
米BEAシステムズのCTO マーク・カージス氏 |
Diamondは、SOAをベースにした企業システムの構築を全面的にサポートする。SOAを実用的なものにするため、常にサービスが稼働し続けること、コードを書かなくてもアプリケーションの振る舞いを設定できる柔軟性を備えること、などを備えたプラットフォームを目指す。カージス氏は「もともとは統合することなど考えずに作られたレガシーシステムを、今後はエンタープライズシステムとして融合していかなければならない。さらに、自己修復機能なども備えたユーティリティ化がプラットフォームとして必要だ」と、Diamondの目標を説明する。
Diamondは複数の製品から構成される。アプリケーションサーバとしてWebLogic Server、システム統合用サーバとしてQuickSilverとWebLogic Integration、ユーザー環境としてWebLogic Portal、開発環境としてWebLogic Workshopだ。
そのDiamondの一員にもなるQuickSilverは、SOAをベースにシステムを構築したときに、サービス間の仲介をする機能と、サービスの管理機能を備える予定。いわゆるESB(Enterprise Service Bus)製品。同社が得意とするメッセージキューイングによるトランザクション制御や、同期・非同期通信の設定、メッセージ内容の変換などを備える。さらに各サービスの状況をモニタし、管理を行う機能も入る。他社からもESB対応製品は登場しているが、「標準技術をコアにしたこと」(カージス氏)がQuickSilverの最大の特徴だという。
Diamondの一部は、早ければ来年中にリリースする予定。
(編集局 新野淳一)
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