「アクセスルータにコア機能を」、日本に期待のリバーストーン
2005/9/27
リバーストーン・ネットワークスは9月26日、キャリア向けアクセスルータの新製品を日本市場に投入すると発表した。「Riverstone 15100」「同 15200」の2機種で、「これまでコアルータの一部にしか見られなかった機能をアクセスルータとして大量に導入できる価格で提供する」というのがキーコンセプト。両機種とも2005年末までに出荷開始する。
リバーストーン・ネットワークスのプロダクトマネジメント担当副社長、ジェームズ・ドミネ氏 |
同社のプロダクト・マネジメント副社長 ジェームズ・ドミネ(James Domine)氏は、新製品を「キャリアグレードの技術を搭載した初のキャリア向けアクセスルータ」と表現する。
15100と15200は、MPLS(multiprotocol label switching)およびVPLS(virtual private LAN service)に対応している。また、同社がコアルータに搭載している「ROS-X」と呼ぶモジュール型のOSを採用しており、障害が発生したり、アタックを受けた際にも、すべてのプロセスがダウンすることなく、該当のプロセスのみが自動的に再起動される。プログラムのバージョンアップもプロセス単位で実行可能。デュアルホーム接続が可能なほか、50ミリ秒以内で障害時の経路迂回ができる機能も備えている。QoSはポート単位でなくサービス単位で適用することができ、IPv6にも対応している。
キャリアのインフラではイーサネット化が進んでいるが、そのエッジ部分ではシンプルなイーサネットスイッチが使われている場合がほとんど。
「キャリアは機器購入コストの都合から、アクセス部分では妥協して、低コストの企業向けスイッチを使っている。このため、エンド・ツー・エンドでMPLSなどの通信品質/信頼性向上技術を利用できず、トリプルプレー・サービスの展開を阻害しているほか、アーキテクチャが統一されていないために管理コストも増大している。キャリアが必要としている技術は、コアルータにしか搭載されてこなかったため高価だったが、この新製品でこれまでの状況は一変する」(ドミネ氏)
15100と15200は、いずれも24ポートが利用できるボックス型のイーサネットスイッチで、15100は10/100/1000Mbpsイーサネットに対応、15200は10Gbpsポートを2つ搭載している。リバーストーンは、この分野でシスコシステムズやアルカテルと競合する場合がほとんどだが、「同等機能を搭載した製品で比較すると、競合ベンダの2分の1以下の価格で提供する」(ドミネ氏)。
リバーストーンでは、急速に変貌しつつある日本のキャリア市場に大きな期待を寄せている。同社のアジア太平洋地域副社長 ヨン・シュ(Yong Shu)氏は、「家庭へのギガビット接続が世界で最も早く普及するのは日本。短期的にも、企業へのデータ通信サービスの進展で、われわれのビジネスチャンスは大きく広がる」と話している。
(@IT 三木泉)
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