単体テストを見直せば開発コストは低減する、アジター
2006/1/24
アジターソフトウェアジャパン(以下アジター)は1月23日、「Managed Developer Testing セミナー」と題したプライベートセミナーを開催した。今回のセミナーは、ツールによる単体テスト自動化のメリットを強調することで市場の拡大を狙うもの。単体テストの現状と「Agitator」の機能解説、ユーザー事例2件を発表した。
米アジターソフトウェア CEO兼社長 ジェリー・ラディシン氏 |
米アジターソフトウェア CEO兼社長 ジェリー・ラディシン(Jerry Rudisin)氏はソフトウェア開発において無駄に費やされているさまざまなコストを挙げ、単体テストの重要性を指摘する。例えば、84%のプロジェクトが当初の開発計画通りには進まないというデータや、成功するプロジェクトは全体の29%に過ぎないという数字である。そして、これらの問題の根本的な原因が、開発段階における適切なテスト作業の欠如にあるとする。つまり、コードの欠陥修復作業はコードを書く段階で同時に、しかも自動化して行うべきであるとする。
「トヨタ生産方式では開発に携わるすべての人が製品の品質に責任を持っている」とラディシン氏はいう。欠陥修復はできるだけ(開発の)初期段階で行うべきであり、それがリスクの低減、ひいてはコスト削減、高品質の維持につながるのだ。
アジターソフトウェアジャパン シニア ソリューション コンサルタントの安竹由起夫氏によると、バグの発見段階として最もポピュラーなのは、統合・システムテスト段階(40%)だという。統合・システムテストは通常、単体テストが終了した後に行うものだが、テストの実施が(開発工程の)後にずれればずれるほど、バグの修正にかかるコストは増大する傾向にある。安竹氏は「まずはこの状況を変えなければならない」と話す。では、この40%をどのように低減させればいいのか。そこで、Java単体テストの自動化を実現する「Agitator」の登場というわけだ。
「Agitator」はEclipseのプラグインとしてリリースされている。現在のバージョンは3.0.3。標準フレームワーク「Domain Expert」として、J2EE、Struts、Log4J、Hibernateをサポートしている。順次、Springなどのフレームワークもサポートしていく予定。また、独自フレームワークに対応するため、「Domain Expert」を構築するためのAPIを公開している。
(@IT 谷古宇浩司)
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