WANの速度を200倍に、リバーベッドのネットワーク改善技術

2006/1/28

米リバーベッドテクノロジー CEOのジェリー・ケネリー氏

 米リバーベッドテクノロジーは1月27日に記者会見を開き、2005年12月26日付けで日本法人を設立したと発表した。代表取締役には元ミラポイントジャパンの井上祥二氏が就任した。

 同社はワイド・エリア・ネットワーク(WAN)のパフォーマンスを改善する製品を開発、販売するベンチャー企業。「ワイドエリアデータサービス(WDS)」というキーワードを掲げ、分散ネットワークの遅延や低帯域の問題を解決する新たな市場の創出を図る。同社 CEOのジェリー・ケネリー(Jerry M.Kennelly)氏は「3000kmのWANを30mにする技術」と表現する。

 日本にある本社と海外の支社をインターネットで結ぶ企業、あるいは海外の本社から日本のオフィスにネットワークを接続しているようなグローバル企業を主なターゲットとする。顧客企業の業種・業態は問わないが、CADを使用してデザインデータを国際間でやりとりする製造業の引き合いが多い、と同社は最近のビジネス傾向を説明する。

 同社の「STEELHEAD」アプライアンスは、あらゆるTCPアプリケーションのWAN上のパフォーマンス改善を促す製品として開発された。帯域幅消費を削減する機能「拡張データ参照=SDR」のアルゴリズムは、マイクロソフトのOfficeやLotus NotesなどのTCPアプリケーションを通じて動作し、同一データがWAN経由で2回以上転送しないようにする。また、ファイルシステムの新しいデータや電子メールを製品のデータ記憶領域にあらかじめ自動的かつ透過的に読み込んでおき、このようなデータへのクライアントによる最初のアクセスを最適化する。

 ケネリー氏は「リバーヘッドの製品を導入することで、2〜3倍から200倍程度までWANのパフォーマンス改善が見込める」と自信をみせる。

(@IT 谷古宇浩司)

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リバーベッドテクノロジー

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