世界初! CADをオンデマンドで提供、富士通

2006/2/3

富士通 経営執行役 アウトソーシング事業本部長 石田一雄氏

 富士通は2月2日、3次元CADソフトをデータセンター経由で提供する「CADオンデマンドサービス」を開始すると発表した。富士通では会計、人事・給与、販売、物流、契約管理などのソフト資産を順次オンデマンド型のサービスとして提供していくとしており、今回発表したCADはその第1弾となる。

 同サービスは3次元CADソフト「SolidMX」の実行環境を、データセンター内に設けたサーバ群から従量課金型のアウトソーシング形態で提供するもの。これにより、業務量に応じてリソースの増減を調節することが可能という利点や、運用負荷の軽減、セキュリティ・災害リスクの低減といったメリットがある、と同社は説明する。

 データセンター内には、「SolidMX」および「SolidMX シンクライアント」を搭載したサーバ群を準備する。これらのサーバ群はV-LAN経由で管理サーバに接続され、業務量に応じてCPUの増減を調節される。顧客側は、従来のようにクライアントソフトを各端末にインストールする必要はなく、VPNでサーバに接続し、サーバにインストールされたソフトウェアを各端末で操作することになる。

 2008年度には100社2000ライセンスの販売を見込んでいる。「SolidMX」の従来型のライセンス数は2005年度で累計2万ライセンスである。

 富士通は2003年12月にサーバやストレージ、ネットワークといったリソース部分の柔軟な提供を行う「オンデマンド・アウトソーシングサービス」を発表している。この時点ではまだアプリケーションレイヤのオンデマンド・サービス化は実現していなかった。しかし、オンデマンド・サービスを提供するインフラの部分、つまり、共有リソースプールやマネジメント領域における技術の標準化を進めることで、多様なアプリケーションを搭載できるインフラへと磨き上げた。

(@IT 谷古宇浩司)

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富士通の発表資料

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